- 罪と罰 -【角名倫太郎】 (ページ2)

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罰ページ2

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俺も、Aを狙っていた内の1人だった。

バレー部のマネージャーで

話す機会も多く、

クラスが離れても俺のところに来るし

＿＿＿＿毎度、あの笑顔だし。

俺に気があるんだと自惚れていた時期もあった。

いや、実際1番親しかったのは俺だと思う。

『角名はどんな髪型がすき?』と聞かれ

｢ポニーテール｣と答えれば

部活中は決まってポニーテールをするようになったし

『角名ってどれくらいのスカート丈がかわええと思う?』と聞かれ

｢膝上15cm｣と答えれば

次の日からAのスカート丈は短くなったのだった。

そんな事をされて自惚れない男はいないと思う。

そして

『すなぁ…あんな、放課後話したいことあるんやけど』

1年の秋頃。

Aに呼び出され、色んな期待で胸を膨らませたが

｢話ってなに?｣

『あんな……私侑のことが好きやねん

協力…してくれへん?』

Aが好意を寄せるのは侑だと知った。

ああ、なるほど。

Aが好きな髪型や

スカート丈を聞いてきたのは

“俺”の好みが知りたかったんじゃない

“一般的な男”の好みが知りたかったんだ。

心の何処かで落胆しつつも

｢いいよ、わかった｣

彼女の恋を応援する約束をした。

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