【酒場はいつでも騒動の元】1 ページ7
「……はぁ…聞いてくれよマスター」
Aは現在、酒場に来ていた。
大将という立場故、正義のコートを羽織っている時は威厳ある様に見せなければならない。
天王としての名が高いというのも一つの理由だろう。だが、正直なところぶっちゃけると胃がキリキリと痛いのが現実である。
アイスバーグ暗殺事件。ルフィとアイスバーグの衝突。大将天王としての立場。そして、CP9との半強制合同任務。数々の出来事がストレスの原因となっているのだ。こうして息抜きしないとやっていけないのである。
「へへへ…だいぶ疲れてるね」
そしてもちろん今の姿は“女”だ。といっても、フード付きマントを羽織っている為あまり容姿は目立っていない。
「仕事と弟、どちらを取るか…って悩んでてね…いや、もちろんあいつの決めた道に首を突っ込むのはダメってわかってはいるけど、私はもう心配で心配でご飯もいつもの3分の2ぐらいしかお腹に入らないし…」
「それ結構食べてると思うよ」
特徴的な髪型をしている店主。頭の両サイドをまるで角のように形作る。なんというか、まるで牛みたいだ。
そんな店主の真ん前のカウンター席に座り項垂れているAの右手のジョッキの中身は安定と言うべきか、りんごジュースである。お酒を飲んでいるわけでも無いのにグチグチと日頃の不満を吐き出すAに、店主は慣れた様子で対応していた。
「うちの弟ほんと可愛くて可愛くてどのくらい可愛いかっていうとなんかもう言葉では言い表せないぐらい可愛くて尊くて天使かな？」
「とりあえず、弟が好きってことはわかったと思うよ」
「うん！！好き！！かわいい！！天使！！」
酒も入ってないのに凄まじいブラコン語りである。
これで酒が入ったらと思うと…考えたくないな、恐ろしい。
仕事だとしても、このブラコンによる弟自慢マシンガントークに付き合ってあげている店主に拍手を送りたい。切実に。
ガタンッ、キィ…キィ…
木製の扉の軋む音と共に店内に入ってきた人物を目にした客の動きが止まった。
「へへへ…あァいらっしゃい」
「アウ！調子はどうだブルーノ！スーパーか？」
「へへへ…いい方だと思うよ」
Aは声の主に振り返る。
(あれは…昼間の…)
「思うよってのはなんだ。はっきりしねェやろうだな」
現れたのは、昼間ルフィと大暴れしていたフランキーだ。
Aの隣のカウンター席まで歩いてきたフランキーに対し、Aは被っていたフードの帽子を少しだけ深く被り直し、顔を伏せた。
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ツバキ(プロフ) - 面白すぎて一気見ました！！最高です！！リメイク版楽しみにしてます！！ (2月5日 16時) (
レス) @page36 id: 340cc653a8 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - 移行おめでとうございます。続きが待ち通しいです (2017年9月23日 5時) (レス) id: c86d4321b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫缶屋 | 作成日時：2017年9月12日 0時
