【“兄”として出来る事】4 ページ5
「んまー、俺に用だろう。海賊小僧」
声のトーンを少し下げ、アイスバーグは先程までAと話していたような空気から、緊張感のある空気へと切り替わる。
「そうだ。助かった、呼んでくれて…でも、どうしてAまでいるんだ？」
「私は単なる暇潰しだよ。別にルフィを捕まえに来たわけじゃないから安心してくれ」
Aの掌の中にいたティラノサウルスは、いつの間にか気持ちよさそうな寝顔を浮かべて夢の中だ。
アイスバーグとルフィが話しやすいようにと、Aは一歩二歩と後ろに下がる。壁にもたれかかったAが傍観者になることを示した上で、アイスバーグは本題の続きへと入った。
「この混雑の中わざわざ俺を殺しには来るまい？」
「俺は、本当の話を聞きに来たんだ！」
本当の話。Aの予想通り、ロビンの事だろう。恐らくアイスバーグもAと同じ考えだろう。
昨夜の事件を思い出しているのか、目を瞑っていたアイスバーグが口を開いた。
「昨夜俺は、ニコ・ロビンをこの目で見た」
やはりといった内容だ。
「なっ…っ！！」
目を見開くルフィ。その顔には、明らかに信じられないと言う文字が浮かび上がっている。
ルフィの欲しがっていた真実を与えていくアイスバーグ。
「そして、彼女はお前の仲間……これが真実だ」
「そんなっ、本当にロビンだったのか！？」
仲間の勝手な行動と今回の事件を信じたくないのだろう、ルフィが小さな反論を見せる。
「口を開くな」
懐に隠していたのだろう。アイスバーグが拳銃を抜いた。
「アイスバーグ！！」
拳銃の先をルフィに真っ直ぐ向けるアイスバーグに、今まで黙っていたAが出てきた。
突然声を荒らげたAに驚いたのだろう。先程まで穏やかに眠っていたティラノサウルスはベッドの下に隠れてしまった。
「貴様…っ、どういうつもりだ！！」
「それはこっちのセリフだ天王。仮にも海賊、仮にも海兵。この場合、俺と海賊小僧のどちらに付くべきかはわかっているだろ」
ルフィを背に庇うようにして立つAに、アイスバーグは言い放つ。先程、ルフィと天王の関係性を効いてたが、それとこれとはまた別の話なのだ。
アイスバーグの正論に、Aは何も言えず、そのまま食い下がった。
ゴム人間であるルフィに拳銃は効かない。Aはそれをわかっている為、ルフィの前から退いた。恐らくアイスバーグも、脅しにすらならないという事は理解しているだろう。
ルフィに拳銃を向ける意味は、敵対なのだ。
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ツバキ(プロフ) - 面白すぎて一気見ました！！最高です！！リメイク版楽しみにしてます！！ (2月5日 16時) (
レス) @page36 id: 340cc653a8 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - 移行おめでとうございます。続きが待ち通しいです (2017年9月23日 5時) (レス) id: c86d4321b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫缶屋 | 作成日時：2017年9月12日 0時
