【立場？問題？関係無い！】1 ページ14
時間が無いので着替えるのは上だけだ。下は白のスーツのままだが、動きやすいものを使っているため問題ない。肩にかけていた正義のコートは、脱いでリュックに結びつける。
すぐ出かけられるように、荷物の準備は完了した。
「これでよし！」
長い髪の毛は邪魔にならないよう、耳より高くポニーテールにした。気合いは充分。
「敵対するつもりも戦うつもりも無いけど、こんな方法私は認めない！！」
相手が相手だ。Aも今回ばかりは慎重に行動しなければならない。
立ち止まり目を閉じて集中するA。見聞色の覇気で辺りの様子を感じとっているのだろう。
「な…に、これ……」
目を見開き顔を青ざめさせる。
気配を更に感じ取ろうと集中すれば集中するほど、ガレーラの船大工達が倒れている景色が脳裏に流れ込んでくる。
「罪の無い一般人に対してここまで…」
次々の倒れていく気配に、Aは握り拳を作って壁を思いっきり殴った。
「……っ、これじゃあアンタらが悪としてる海賊と同じじゃないか…世界政府っ！！」
Aはすぐさま部屋を飛び出した。
「アイスバーグのところに二人…パウリーも狙われてる」
Aは長い廊下を走りながら思考回路を巡らせた。
「アイスバーグは殺されないだろう…だが、パウリーは恐らく消される！」
Aはアイスバーグの部屋では無く、パウリーがいる場所へと急いだ。
「無事でいてくれよ…っ」
・・・・・・
「さぁ、早くそれを寄越したまえ」
重症を負いながらも、自身の血に塗れた手で紙束を握り締めるパウリー。
「お前の血で汚れてしまう」
「…っ、…クソ…ォ…勝てると…思っ、たのに…よォ……っ！！」
バタン。
力尽き、うつ伏せに倒れたパウリー。その手から転がり落ちた紙束を、仮面の男が拾い上げる。
「…本当はよォ…っ、アイスバーグさんには、っすぐ逃げろって、言われてた…っ」
息切れしながらも喋るパウリー。しかしそんなパウリーに仮面の男は見向きもしないで、紙束の紐を解いていく。パウリーの最後の戯言だとでも思っているのか、まるで興味が無いようだ。
「はァ、…そんなもんは…さっさと、放り投げて…、逃げろって…よォ…！！」
全身もう動かない体。パウリーは力を振り絞り、せめて顔だけでも仮面の男の方を向いた。
「はぁ、はぁ……っ、そいつは……」
紙束を開いて内容を確認しているらしい仮面の男に向かって、パウリーが吐き捨てる。
「真っ赤な偽物だからってなァ…！！」
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ツバキ(プロフ) - 面白すぎて一気見ました！！最高です！！リメイク版楽しみにしてます！！ (2月5日 16時) (
レス) @page36 id: 340cc653a8 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - 移行おめでとうございます。続きが待ち通しいです (2017年9月23日 5時) (レス) id: c86d4321b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫缶屋 | 作成日時：2017年9月12日 0時
