【立場故の問題】2 ページ12
外はもうすっかり暗く、悪天候故に住人が避難した街中は、しん…と静まり返っている。聞こえてくるものといえば荒々しい波の音だけである。
「なんでこんなに波が荒いんだ？」
「知らねェのか？アクアラグナが来るんだよ」
外を眺めるAの疑問に、呆れた様子のパウリーが答えた。
「アクアラグナ？」
「おいおい…それでもあんた大将かよ」
「すまない。戦闘は一応得意だけど、勉強はカラッキシ駄目なんだ」
「一応って駄目だろ！胸張って言え！」
パウリーの言葉にあっはっはっ！と笑う天王。
実力をちゃんと見た訳では無いが、一度ルフィを軽々と捕まえてはいるのだ。大将という地位もあり、戦力に問題は無いのだろう。
「それにしても暇だな」
「気を引き締めろ」
「しりとりでもしない？」
「緊張感を持て！！」
まるで人の話を聞かない天王に怒鳴るパウリー。
そんな二人を見て笑うカクと、無言ではいるが肩に乗っているハットリのやれやれという様な仕草から、呆れているであろうルッチ。ピープリー・ルルとタイルストンは寝癖について話している。
現在Aは正義のコートを羽織り、大将として正装姿である。アイスバーグのいる部屋の前に椅子を置き、どっかりと座っているのは五人の船大工。
Aはそこの補助みたいなものだ。大将がこの扱いで良いのかどうか気になるところではあるが、当の本人が気にしていないので良しとしよう。
それにしても緊張感の無い五人＋αである。
「そろそろ本当に黙れ！」
「連絡すらまだ来ないから大丈夫」
「不用心だって言ってるんだ！！」
「だからこうやって警備してるだろ？」
「碌でもない大将だぜ、その様子じゃ本当に強いかどうかすらもわからん」
「“ん”？」
「しまった！！」
「しりとりは私の勝ちだな」
いつの間にか始まっていたらしい会話で行うという高度なしりとりに敗北してしまったらしいパウリーは、あまりの悔しさに椅子から立ち上がった。
「ちょろかったな」
「クソ！！」
鼻で笑いながらドヤ顔するAに、パウリーはカチンと頭にきたらしく、その胸ぐらを掴んで前後に揺さぶった。
そろそろ我慢の限界に来たのかルッチが二人に声をかける。
「そろそろ止めにしないか！いつ海賊共が来てもおかしくないんだぞ！！」
「ひいwwwハwwwトwww」
「お前…まだコレに慣れてないのか」
「やwwwめwwwてwww」
ルッチの腹話術に膝から崩れ落ちたAを見て、ルッチはもう何を言うのも疲れたとばかりに椅子に座り直した。
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ツバキ(プロフ) - 面白すぎて一気見ました！！最高です！！リメイク版楽しみにしてます！！ (2月5日 16時) (
レス) @page36 id: 340cc653a8 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - 移行おめでとうございます。続きが待ち通しいです (2017年9月23日 5時) (レス) id: c86d4321b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫缶屋 | 作成日時：2017年9月12日 0時
