Fairy tail ページ6
No side
昔昔、ある所に
そんな平凡な始まり方だった彼女の人生に異変が起こったのは、22歳の頃だった
彼女の母親が死んだ翌日、身体にある異変が起こり始めたのだ
「A、何だか肌が白くなった?」
最初は、友人からそう言われるようになる
趣味に没頭していたせいで、太陽に当たらなさすぎたのだろうかと 彼女はその程度に思っていた
____しかし、その異変は留まることがなかった。次々に現れ始めた症状。段々と年相応に見えなくなってゆく彼女の容姿
「何なの貴女!気持ち悪い!」
やがて父親が再婚した。新しく母となったその女に、彼女は忌み嫌われるようになる
その理由は、彼女がその女と変わらぬ歳__40歳前後__の見た目をしていたからだ
父親に見えぬ所で、女は彼女を日々痛めつけた
『────・・・どうして、』
彼女は1枚の紙を持ち、涙を零す
手の中には《Progeroid syndromes》と記された診断書
遂に髪まで真っ白になり始めた。もう随分と人に会っていない。友達も、愛しい彼とも、この病気が出現し始めてからは距離を置くようになる
・・・・・それでも、彼女は諦めなかった
元々両親が科学者であったことや、専攻して進めていた医薬研究を元に、自宅に閉じこもって独自に開発を進めたのだ
『・・・・!見つけた、!』
1年が経過した頃、彼女はある薬を完成させたのだ
それは 自身の病気である時間の早送りを巻き戻すもの。まさに、若返りの薬
『────秀一!』
「A・・・!お前、ずっと会えないって、」
その治療薬によって彼女は23歳相応の見た目を取り戻し、親しい人間に会うことも叶うようになった
彼女は同じ病気の人間のために医薬品開発の道へ進もうと、父親に相談する。父親は彼女の変貌と、その研究成果に喜んだ。2人は、それを見ていた義理の母の目にも気が付かずに・・・
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あ - もう更新されないんですか?待ってます、、 (5月1日 6時) (レス) @page7 id: 19559be0e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:長谷川 | 作成日時:2023年7月23日 0時