-truth- ページ3
No side
「阿笠博士の発明品──チョーカー型変声機で声を変えているんだろう!」
安室が昴の首元へ手を伸ばす
「な、何!?」
そこには安室の予想していた物は存在しておらず、昴の首だけがさらけ出された
_____その瞬間、安室のスマホが鳴る
「あの・・・電話に出られては?」
「あ、あぁ」
ハイネックから手を離された昴は、服を整えた
安室は通話を受けると「何!?赤井が拳銃を発砲!?」と大声を上げる
それと同時に、リビングの入口でガン、と物音がした。不審に思った昴は立ち上がって、ドアへと近づく
「奴を追え!今逃したら今度はどこへ雲隠れするか───!」
昴が立ち上がったのを横目で見ながら、安室は焦って声を張り上げる
流れるテレビ映像は、マカデミー賞の授賞式を映し出していた。丁度、この工藤邸の家主である工藤優作が表彰される所であった
「・・・・おや、貴女は」
『あ、・・・ご、ごめんなさいっ』
昴がドアを開けると、そこに居たのは座り込むA
昴はしゃがみこんで 彼女が落としたのであろう箱を拾って渡した
その様子に気がついていない安室は、リビングで電話をしながら「赤井がそこにいるのか!?」と誰かと会話しているようである
「貴女・・・赤井という人物とお知り合いですか?」
安室の口から発せられる"赤井"のワードに大きく肩を揺らす少女に、昴は問いかけた
Aは大きく首を横に振り、後ずさると、立ち上がって家の奥へと駆けて行った
______「・・・これ以上の深追いは危険です」
電話口の相手と決着のついたらしい安室は、昴の方へ向き直ると「どうかしましたか?」と移動した彼に問う
「いえ。物音が聞こえたのですが、気のせいだったようです」
「そうですか」
「僕も勘違いで貴方を疑ってしまったようだ。帰りますね」
すみませんでした、と安室は眉を下げて笑った
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あ - もう更新されないんですか?待ってます、、 (5月1日 6時) (レス) @page7 id: 19559be0e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:長谷川 | 作成日時:2023年7月23日 0時