Investigation ページ32
You side
長い夢を見ていた
とても心地よくて、幸せで。出来ることなら覚めないでと願うような……あの頃の夢を見ていた
『___、っは……』
夢の終わりがやって来て、目が覚めた
終わり方が最悪だった……そのせいで酷く汗をかいてしまったシーツにうんざりしながら布団を這い出る
米花町の自宅。いつもの朝
ベルツリー急行の一件からしばらく、警戒しつつも日常を送ることが出来ていた
平日は学校に行って授業を受けて帰ってくる。ただそれだけを繰り返す日々は単調だったが
蘭やコナンくん達と関わることでまた何かが起きるんじゃないかと、正直怯えていたのだ
『今日からまた学校かぁ、』
土日を眠って過ごしてしまっていたみたいで
気がつけば月曜の朝5時
流石に空腹が限界を迎えているらしく、お腹は見たことないくらい凹んでいた
何か食べないと死ぬなと本能的に感じて冷蔵庫を開けるも、あまりの食材の無さに己の生活力の欠如を感じた
(早めに準備して外で食べるか……、)
顔を洗って制服に着替える
規定の制服って毎日服を選ぶ余地がなくて楽だなぁと改めて考えながら、髪を結んで家を出た
『……あっつ、』
外に出てみたら、それはもうめちゃめちゃいい天気だった
今日はポニーテールにした私グッジョブと言いたくなる程の熱気に 全然外出する気にはなれないが……耐えて歩き出す
歩き出してから気づいたのだが、やはり二日間寝通して体力が落ちたのか
少々足元が覚束無い
(これはやばい、かも…)
公園の横の道に差し掛かった辺りで 木陰で一旦休もうかと辺りを見回したら、脳が揺れるようにバランス感覚が無くなってしまった
「_____っと、危ないですよ」
転ぶ、そう思った時には身体を支えられていた
どこの誰だろう…?分からないけど親切な人だなぁと見上げた
視界がボヤけてその人の顔は分からないけど「大丈夫ですか?」とか「熱中症かな…」とか言った後、"病院"というワードが聞こえた
『あの……お腹、空いて………』
病院ほどの騒ぎでは無いということを伝えるため、恥を忍んでそう伝えた
あまり覚えていないが、親切な人は「…………は?」と素っ頓狂な声を出していたように思う
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長谷川(プロフ) - alien0927さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(*ˊ˘ˋ*) (7月22日 20時) (レス) id: 9afad4612f (このIDを非表示/違反報告)
alien0927(プロフ) - とっても面白くて更新が楽しみです^_^素敵な小説を書いてくださりありがとうございます! (7月20日 1時) (レス) @page34 id: bdf1edc050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:長谷川 | 作成日時:2023年7月14日 21時