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『クソ、顔だけは良くて腹立つ』



「ふざけるなスタイルも良いだろ」



『それはそう』
『何?自分で言ってて恥ずかしくないわけ?』







いい加減腹が立ってきたのでそう悪態をついてやれば、別に恥ずかしくないけど、なんて余裕そうなソイツ


何だよ!!本当にさ!!
こんな時いつも『諸伏〜』って泣きついてたのに、もう零の意地悪から助けれくれる彼奴らが居ないと思うと死活問題だよ!







「だってそれくらいの男じゃなきゃ お前と結婚出来てないだろ?」



『は、·····何?』



「小林Aの隣に並ぶ男は、並じゃ務まらないんだよ」
「だからお前 変な男とくっつくなよ」






いや、え〜〜!?何〜!?
急に持ち上げられて着いていけないんですが!?


あ、でも····






「おい、なんだその顔は」



『い、いや···?べっつに〜』



「明らかにおかしいだろ!急に不自然に冷汗かいて·····」







ぐい、と近寄って問い詰めてきた零
目を逸らし続けていると「お前、まさか···」と機嫌の悪そうな声を出した







『いや、違うって、もう別れてるからさ!』
『名前も全部変えたし····』



「名前ってお前···!誰かと付き合ってはいるかと思ったが、まさか再婚したのか!?」







そしてもう離婚したのかと零が驚いたような、呆れるような声をあげた



う〜···言う気無かったのに、私ってば間抜け···


相手はどんな男だとか、どうして結婚はまだしも離婚したのかとか、色々聞いてくるかな
零って真面目な分細かいんだよなぁ









「·····色々あったんだろ?Aの人生だし、俺が口出しする事じゃないのは分かってるさ」



『零·····』








しばしの沈黙の後、そんな殊勝なことを言ってのけた元夫
自分がかつて選んだ男性(ひと)ながら素敵すぎる

しかし零は「ただ!これからはもっと慎重に選べよ」と釘を刺すように私を制し、お茶を口に運んだ







『はぁい』







厳しい物言いながらも、私の事を気にかけてくれているんだなと伝わったのが嬉しくもあった



その晩は、零の随分長い一人暮らしによって磨かれたのであろう料理の腕を存分に奮ってもらった


それはもう美味しい美味しい品々が出てきて、和食のフルコースかと思ったほどだ







『これ、また作りに来て。絶対ね』



「ふ、ああ」





突然再会した元夫と 何とか上手くやって行けそうです

第3話 阿笠邸にて→←・



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てち(プロフ) - 続編楽しみにしてます(^^) (8月14日 3時) (レス) id: 2a7744b1b4 (このIDを非表示/違反報告)
長谷川(プロフ) - ユナ@前垢消えたさん» ユナさん!コメントありがとうございます(*^^*)ご覧頂けて嬉しいです (7月2日 0時) (レス) id: 9afad4612f (このIDを非表示/違反報告)
ユナ@前垢消えた(プロフ) - 神作品ありがとうございます (6月29日 9時) (レス) @page50 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:長谷川 | 作成日時:2023年6月27日 6時

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