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日付も変わろうかという時間
飲み会が始まってから、もう6時間が経とうとしていた
『なんで五条だけなんだよぉぉぉぉ、』
「呪い殺すぞ」
ビール2杯にハイボール3杯、焼酎を2杯飲んだAは完全に出来上がっていて
向かい合わせに座ったテーブルに突っ伏すようにしながら話していた
五条は改めて 個室にしておいて良かったと思う
「 あークソ。何で僕がコイツの世話を」
そう呟けば いつものように『はー!??私だって硝子が良かったんですけど!』などという台詞が返ってくると思っていた
しかし、数十秒待っても返事はない
「 おい、嘘だろ」
五条は嫌な予感をヒシヒシと感じながらAの顔を覗き込んだ
『 くー…くー… 』
……しっかりと寝息を立てて眠っているようだ
その様子を見て一瞬固まった五条は、呼び鈴を鳴らして店員を呼んだ
「 お会計で」
そう店員に告げると 軽く机の上と手荷物をまとめてAの横へ移動し、しゃがんだ
「 スヤスヤ寝てやがる……チッ、」
彼女の頬を数回突くも 全く起きる様子もなく
「 ………まぁ、黙ってりゃ顔は整ってんのな」
小さく呟いた
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作者名:長谷川 | 作成日時:2023年9月25日 5時