After story 16. ページ27
-Otowa Side-
比較的穏やかだった、TOKYO MERとYOKOHAMA MERの交換研修期間。
残りも少なくなったある日、ふと目をやった仕事用の端末に、ピコンと1件の通知が入った。
�燹押�YOKOHAMA MER 出動要請 (大規模医療事案) 横浜市北区 トンネル崩落事故 ��
詳細を確認しようと、横浜市危機管理対策室の連絡先を探し始めた瞬間、端末は小さな音を立て、手の中でもう一度震えた。
�燹押�TOKYO MER 出動要請(大規模医療事案) 横浜市北区 トンネル崩落事故 ��
ディスプレイに映った2件の通知は、事態の深刻さをこれでもかと言うほどに知らせている。
なんだか、ほんの少しだけ、嫌な予感がした。
車を走らせ、ようやく到着した現場では既にYOKOHAMA MERのメンバーが目にも止まらぬ速さで処置を行っていた。
警察、レスキュー、消防と連携を取り現場指揮にあたろうとしたその時、後ろから駆け寄ってきたであろう人物が俺の腕を掴んだ。
「音羽先生、ですよね。」
面識のない彼の口から、自分の名が紡ぎ出されたことに驚く。
眩しいほどに輝くターコイズブルーのジャケット。
整った顔立ちとは裏腹に、焦りが滲む表情。
そんな彼の胸元には、�� YOKOHAMA MER DOCTOR 杉田英輔 �瓩諒源�。
「ええ、そうですが。」
現着してすぐ、彼女の姿を探したものの見つけられなかった。
彼は何か知っているのだろうか。
「A先生が、ひとりでトンネルの中に。すぐに、行ってあげてください。」
「、、、！？？」
何処か、頭の中ではこうなることが分かっていた。そんな気がした。
だって、彼女はそういう人だ。
自分の目の前で、枯れてしまいそうな花を見つけたら、すぐに水をあげたくなってしまうような人。
自らの不安を押し殺してでも、苦しんでいる人に手を差し伸べてあげられる人だ。
「A先生のおかげで、僕たちはいま目の前の命だけに向き合えています。救命の現場で技術の他に必要なのは、医者としての名誉でも、一瞬限りの勇気でも、権力を振りかざすことでもなく、積み上げてきた信頼関係だからって。横浜チームなら、大丈夫だって。A先生が何度も教えてくれたから。」
どこまでも彼女らしい言葉に、胸が締め付けられる。
いますぐにでも、彼女のもとへ行きたい。
しかし、この混乱した現場が指揮官を求めているのも事実で。
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Ria(プロフ) - とても素敵なお話でした この後の2人がすごーく気になりますが(笑) (11月22日 8時) (
レス) @page47 id: b18326fb22 (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - 琉愛（るあ）さん» 琉愛様→最後までご覧頂きありがとうございます…！楽しんでいただけたようで嬉しいです〜！ (9月20日 1時) (レス) id: 9001ca60a4 (このIDを非表示/違反報告)
琉愛（るあ）(プロフ) - 最高の作品でした！！！完結まで書いてくださりありがとうございます！執筆お疲れ様でした。本当に本当に最高の作品をありがとうございます！ (9月19日 21時) (レス) @page47 id: abb9ea5a9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mi | 作成日時：2023年8月2日 23時
