After story 15. ページ25
-Kitami Side-
横浜市からの要請を受け、メンバーと共にTO1に乗り込む。現場情報を軽く整理したあと、もう一度耳元のイヤホンマイクが鳴った。
「＿＿喜多見チーフ、聞こえますか。」
「＿＿駒場さん、どうかされましたか。」
「＿＿横浜チームは、鴨居チーフが不在。現在現場に向かっていますが、現着は東京チームと同じくらいです。」
「＿＿それって、、、？」
向かいに座っていた比奈先生が僅かに不安げな表情を浮かべる。
「＿＿横浜のセカンドドクターであるA先生が、1人で現場指揮をとっています。先程、横浜チームから医師2名がトンネル外のトリアージを行っていると連絡がありました。」
「＿＿現場状況、共有してください。」
「＿＿モニター、映します。」
車内のモニターに映し出された事故現場。
煙をあげるトンネルの外には、鮮やかなターコイズブルーのジャケットを着て駆け回る医師2名と看護師たち。
そこには、探していた彼女の姿はなかった。
「＿＿A先生は千住隊と合流し、トンネル内に入ったとの連絡を受けました。東京チームは、現着次第A先生とすぐに連携するように。」
「＿＿MER了解。」
駒場さんがここまで心配そうな声で話すのは珍しかった。
打ち解けきれていない仲間に次々と指示を出し、自身は危険な現場にひとりで立ち向かったことを考えると、どうしても不安が募る。
助けにいけないもどかしさを感じつつ、まわりのメンバーの表情を見れば、皆同じ気持ちのようだった。
「A先生なら、大丈夫です。俺たちを信じて、待ってくれてるんだと思いますよ。」
「、、、そうですよね。私、蘇生セット多めに準備します。」
比奈先生の言葉を合図に、ひとりひとりが今できることをはじめる。
彼女の無事を願いながら、TO1は過酷な現場へと更に加速した。
-Your Side-
あんたも随分と喜多見さんに似たな、たったひとりでもこんな無茶するなんて。
あはは、私も結局医者なんで。こうするしかないんですよ。
まーた、あの音羽先生に怒られちまうな。
ですね、あとで謝らなくちゃ。
すっかり呆れた千住さんとそんな言葉を交わしつつ、わたしはようやく崩落したトンネルの中に足を踏み入れる。
「A先生！こちらの奥、お願いします！」
「はい！今行きます！」
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Ria(プロフ) - とても素敵なお話でした この後の2人がすごーく気になりますが(笑) (11月22日 8時) (
レス) @page47 id: b18326fb22 (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - 琉愛（るあ）さん» 琉愛様→最後までご覧頂きありがとうございます…！楽しんでいただけたようで嬉しいです〜！ (9月20日 1時) (レス) id: 9001ca60a4 (このIDを非表示/違反報告)
琉愛（るあ）(プロフ) - 最高の作品でした！！！完結まで書いてくださりありがとうございます！執筆お疲れ様でした。本当に本当に最高の作品をありがとうございます！ (9月19日 21時) (レス) @page47 id: abb9ea5a9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mi | 作成日時：2023年8月2日 23時
