Terminal ⅱ (ページ15)

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After story 02. ページ15

-Tokumaru Side-

数日後。

｢おはようございます。｣

そう言ってスタッフルームに入ってきたのは、先日話題になった音羽先生だった。

｢音羽先生！！おはようございます！｣

｢今日は厚労省のお仕事ないんっすか？？｣

久しぶりに病院で仕事をしようとする彼を見て、冬木先生とふたりで一斉に話しかける。

｢ええ。既に済ませてあります。先日の出動の件の報告書を受け取りに来たのですが、喜多見チーフは？｣

｢高輪先生のところっすよ～｣

音羽先生はそうですか、とつぶやき椅子を引く。
PCを開き事務作業を進める彼の横に座ると、なんだか嗅いだことのある香りがふわっと漂った。
優しくて、爽やかなこの香り。
もしかして。

｢素敵っすねぇ、、、」

そう呟く俺に、何が？とでも言いたげな表情でこちらに目を向ける。

｢同じ匂いがします。柔軟剤。一緒に住んでるんっスよね？｣

｢半同棲、といったところですかね。｣

少しだけ頬を染めた彼は、観念したようにそう告げる。

家での彼はどんななんだろう。
料理とか掃除とか手伝ったりするのかな。
自分からキスをねだったりするのだろうか。
よからぬ妄想が脳内を埋め尽くす前に、ぶんぶんと頭をふった。