▽▽ 加賀美視点 ページ11
偽物呼ばわりされて困惑している鈴中さんを気に留める様子もなく剣持さんは捲し立てる。
「偽物に決まっています。社長に近づくために嘘ついたんでしょう？」
『ぁ、ぇ、』
「だって、だって、その名前はつい最近やめたVtuberのものですから！」
「貴方のような人がその名前を使わないでください！」
『…ひっ、ぁ、』
「そこまで。剣持さん、落ち着いて」
強い口調で激昂している剣持さんを、すっかり怯えた様子の鈴中さんから引き離す。
「鈴中さん、すみません。また今度ゆっくりお話ししましょう」
「社長、待ってください。まだ話が終わっていません」
今にも鈴中さんの方へと飛び出しそうな剣持さんを抑えて事務所の方向へと引っ張る。
置いてきてしまった鈴中さんの方を見ると、下を向いて俯いてしまっていた。
今すぐにでもフォローに向かいたいがそれができる状況ではなくて歯痒い思いになる。
「剣持さん、話なら聞きますからとりあえず事務所へ向かいましょう」
興奮状態の剣持さんをなんとか説き伏せて事務所につくことができた。
「さて、さっきはどうしてあんなことを言ったんですか？」
名前を聞いた瞬間激昂したようにも思えたが、鈴中さんの名前は珍しいものではないし同姓同名がいてもおかしくない。
普段の冷静な剣持さんならそんなことわかっているだろうし、他に何かあったのかも知れない。
「社長、すみませんでした。その、さっきは冷静じゃなかったっていうか、あの、」
歯切れが悪い返答をした剣持さんに違和感を覚える。
はっきり言い切ることが多い彼にしてはやけに濁すな。
「その、鈴中Aという名前のVtuberを社長は知っていますか？」
「知っています。とは言っても名前だけと言ってもいい程ですが」
鈴中Aは二週間ほど前に急にVtuber業界を去った配信者だ。
世間的にもこの業界的にも何かと話題に上がる人物であった。
配信も何度か見たことがあるが、鈴中さんと鈴中Aは名前以外はまるで別物である。
「名前だけ！？それはもったいな、いえ、なんでもありません」
急にこちらに身を乗り出してきた剣持さんの勢いに驚く。
「見ようと思ってもなかなか時間が取れなくて。それより、そのVtuberがどうかしましたか？」
「僕、鈴中Aさんが最推しだったんです」
「あ、はい」
そう言い切った剣持さんはやけに力強い目をしていた。
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cPIE(プロフ) - ZerAさん» コメントありがとうございます！更新が遅くて申し訳ないです💦亀更新ではありますが少しずつ仕上げておりますので一緒に楽しんでいただけたら幸いです (2022年11月10日 15時) (
レス) id: 52c3f36ca2 (このIDを非表示/違反報告)
ZerA - めちゃくちゃ面白いです、！！夢主の謎は深まるばかりで考察が止まりません！更新楽しみにしてます🤭 (2022年11月9日 20時) (レス) @page15 id: e2320a25d7 (このIDを非表示/違反報告)
cPIE(プロフ) - Χさん» 応援ありがとうございます！頑張りますので今後も是非お付き合いください！ (2022年9月3日 0時) (レス) id: 52c3f36ca2 (このIDを非表示/違反報告)
Χ(プロフ) - きっ、気になります更新頑張ってください！応援してます！ (2022年9月2日 10時) (レス) @page10 id: fd72f115dc (このIDを非表示/違反報告)
PIEc(プロフ) - うゆさん» お返事が遅れて大変すみません💦これから一緒に主人公の謎をとけれていれば 嬉しいですこれからもよろしくお願いします！ (2022年8月23日 10時) (レス) id: 8aa8dda526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cPIE | 作成日時：2022年8月13日 15時
