愛が13 ページ17
声の主の方に目をやるとそこにはやはり、見覚えのある顔があった。
「え……」
「スマイル」
紫音、ことスマイル。
スマイルしないくせに名前負けしているあだ名の持ち主。
そして私の元彼。
きんときは彼のことを知っているのだろう、だって同じゲーム実況グループに所属しているのだから。
「お前ら付き合い始めたのか?はは、良かったじゃん」
「スマイル、Aのこと知ってるのか」
「まぁな、それよりもお前、俺と同じ部屋着だな。Aの家に行ったんだな」
ふっと彼は笑った。久しぶりのその顔は以前と変わらず美しいものだった。
まつ毛は長く、髪も綺麗で切れ長の瞳は美形なのだ。
(なんか、昔のこと思い出すな)
(ってなに過去のことを引きずってんの私。重い女じゃん)
とんとん、ときんときに肩を叩かれ耳打ちをされる。
「元彼って、スマイルのこと?」
「まぁ…そうだね」
「へぇ知らなかった」
スマイルは私たちを見て、小首を傾げた。
だがすぐに興味がなくなったのか還ろうとしている。
「邪魔したな、じゃあ。くれぐれも傘はさしとけよ」
彼の後ろ姿を見て、再熱したように心が熱くなった。
好き、なんて言う気持ちは変わりないのかもしれない。
いやいやそんなことは無いだろう。
自身の気持ち否定する、いやしたかった。
雨の音は激しさを増す。
私は2本傘を拾って彼に渡す。
「もう風邪引いちゃうよ、帰ろう」
「…………ごめん」
きんときは私の唇にキスを落とした。
まるで離れないでと言わんばかりに。
唇を離されすぐ近くの彼の顔を見るとニコリと笑いかけられる。
「帰ろっか」
259人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
やっさ(プロフ) - スイさん» knさんかっこよかったです!!リクに応じていただきありがとうございます! (2020年12月27日 20時) (レス) id: 3db4acd6e2 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - やっささん» リクありがとうございます。了解です´`* (2020年12月22日 22時) (レス) id: a58b04d94b (このIDを非表示/違反報告)
やっさ(プロフ) - 初リク失礼します。ナチュラルにイケメンなknさんをお願いします!例えば車道側を歩いてくれる、みたいな感じです!いつも応援しています!!こんなご時世ですので、お体ご自愛下さい。 (2020年12月22日 20時) (レス) id: 3db4acd6e2 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - ぬんさん» ありがとうございます!!今日から沢山更新していくので是非お楽しみ下さい(^^ (2020年12月18日 14時) (レス) id: a58b04d94b (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - めちゃめちゃ大好きです!スイ様のペースで更新頑張ってください!ずっと応援してます! (2020年12月17日 3時) (レス) id: 2ea5b93c28 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:スイ | 作成日時:2020年11月18日 21時