白雪と黒王子。

#8 ページ8

荷物の整理が終わる頃には外も暗くなりかけていた





ベッドもタンスもないから買いに行くまでは布団生活だろうなぁ




明日にでも近くのホームセンター行って買ってこないと







「にしても色々疲れたなぁ」








窓から見える夕日を眺めながら背伸びをしていると、
コンコンとノックする音が聞こえた







はーい って返事をすると、ゆっくり扉が開いて白に近い金髪が見えた







ラ「あ、もうだいぶ片付いたね！」




「お陰様で、大体は片付いたかな〜」




ラ「みんな心配してたんだよ〜？
あれから部屋にこもったまま出てこないから！」








部屋についているベランダに出て背を向けたままそう言うラウールくん




その姿さえも絵になって見とれちゃう








ラ「ねぇ、聞いてる〜？」





「あ！ごめんごめん。
ラウールくんがあまりにも綺麗だったから見とれてた」




ラ「ねぇ、Aちゃんっていくつ？」






「えっと、今年で19だけど」






ラ「え、そーなんだ！
俺と同じ10代だね！」





「え？ラウールくんっていくつなの？」





ラ「16だよ！」








そう笑顔で言うラウールくん





え、待って


こんなに大人びた子が年下？



あんなにも夕日が似合う子が？






ラ「ね、Aって呼んでもいい？」




「あ、うん！いいよ！」




ラ「じゃあ、Aもラウって呼んで！」





「わ、わかった！」







年下のキュルキュルな目に見つめられてもう眩しいよ




これは今日一の驚き


頭の整理がつかないよ









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