白雪と黒王子。

#19 ページ19

岩「よしっ、とりあえず家具の配置はこれで大丈夫？」



「うん！ありがとうひーくん！」







ホームセンターから帰ってきて、

ひーくんと家具を運び入れた






岩「後はこの小物類か」




「これは私でも運べると思う！」




岩「そうか〜？結構重いぞ〜」





「そんなこと…、おもっ」





持ってみると想像以上に重くてひーくんに笑われてしまった





岩「いいよ、俺持ってく…あ、ごめん電話だ」





そう言って玄関の外で電話に出たひーくん







流石に頼ってばっかだから私一人で運べる所まで運んじゃお





そう思ってダンボールを持ってみるも重さは変わらないからやっぱり重い





少し運んでは休んで


また移動させて休んでを繰り返す









「はぁ、流石にきつい…」





「何してんの」









「え…！渡辺くん…」






そこには出掛けていたはずの渡辺くん





「荷物運ぼうと思ったんだけど、重くて…」





渡「照と一緒だったんじゃないの」





「あ、電話きちゃって、だから私一人で運ぼうと思ったんだけど…」







そう言うと少しだるそうに考えた後、

何も言わずに荷物を持ち始める渡辺くん






渡「そんなんで怪我したらどうすんだよ」






そう言いながら階段を登っていく


想定外のことに驚きながら急いで追いかける







「あの、えっと、ありがとう！」






渡「別に。」








そう言って私のことを見ることなく部屋に戻っていった







あれ、私、普通に話せてた？


あの渡辺くんが荷物を運んでくれた






「やばい、進歩した…」





急に嬉しさが込み上げてきて新しくきたベッドにダイブする



周りから見たら大した事ないことだけど、そんな少しのことでもニヤニヤが止まらなかった








.

#20→←#18

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す