# Day１ ページ1
＊
始まりは、お兄ちゃんが家にアニキとやらを連れてきた時だった
その日は確か雨で、私は家に帰ってきてからすぐにお風呂に入ろうとしてたんだ
「A、今日俺のアニキ家に来るから」
『は？アニキ…？』
アニキ？お兄ちゃんはヤクザか何かだったのかな？怖いんですけど…
お兄ちゃんが慕ってるって事は、多分良い人なんだよね…
湯船に浸かりながら呑気にそんなことを考えていた。
少し時間が経って、のぼせて赤くなった頬を手でパタパタと仰ぎながらお風呂から出れば、冷蔵庫にアイスがあったのを思い出した
ラッキー！！！早くリビング行こーっと
ご機嫌に鼻歌を歌いながら下着を着る
＿＿あ、そういえば、お兄ちゃんいつもアニキアニキ言ってたような
名前も言ってたっけ
確か、名前は＿＿
＿＿＿＿ガラッ＿＿＿＿
確かに目が合った
ドアが開いた音が確かにして、そこには知らない男の人が立っていた
始めてみる顔
一瞬で分かった
きっと、この人がアニキだ
派手な髪色に良く似合うかなり端正な顔に
着崩した制服姿はかなりチャラくて
男は大きく目を見開いて私を凝視した
「やべっ、甲斐田の妹さんっすか？さーせん」
え？
何が？
あ、
私今、下着姿＿＿＿＿っ、！？
『変態っ！！！！』
「うわっ！？」
途端、勢いよくドアを閉めた
初対面の人とか、何だかとてつもないイケメンだったとか、そんなのどうでもいい
あの人がお兄ちゃんの言ってたアニキ？
『は、恥ずかしい、』
最悪、首まで暑い
洗面所の鏡を見てみれば下着姿に半泣きで茹でダコみたいに顔が真っ赤な私がいた
『はぁぁ〜…もう顔合わせらんない、』
＊
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作者名：ふわふわたつのり | 作成日時：2023年3月15日 23時
