検索窓
今日:20 hit、昨日:13 hit、合計:1,544 hit

*** ページ34

モリ「あぁ、しないぞ?」

『「え?」』

ハニ「だって、その話はAが5歳のときの口約束なんだもん」

モリ「覚えてないのも仕方ない、意識も朦朧としてただろうしな」

…私が5歳のときの?






《Aが5歳の頃》

ハニ「Aちゃん、Aちゃん。しっかりしてよぉ」

モリ「A…大丈夫か…」

『みつにぃ…もりにぃ……………くるしいよぉ』

なんで、わたし、こんなにくるしまなきゃ、いけないの?

なんでなの?

ねぇ、わたし、たくさんしたいこと、あるの。

みつにぃと、おかし、たくさんたべたり、

もりにぃに、けんどう、おしえてもらったり、

おともだちも、ほしいの。

それにね、

すてきな、こいも、してみたい。

そして、




『だいすきなひとと、ずっと、いっしょにいたいの』




ハニ「Aちゃん…」

モリ「…俺が、ずっとそばにいる」

『もりにぃ、が?』

モリ「あぁ」

『じゃあ、わたしの、こんやくしゃになってくれる?』

モリ「こん、やくしゃ?」

『ずっと、いっしょにいるやくそく、なんだよ』

モリ「Aが望むなら…俺はAの婚約者になるよ」

『ほん、と?』

モリ「あぁ」

『えへへ、ありがとう、もりにぃ』








『え!?昔の私そんな約束してたの!?待って!めっちゃ恥ずかしい!!!』

ハニ「あの後Aちゃん寝ちゃって、起きたらなーんにも覚えてなかったんだけどねぇ」

モリ「責任は取るつもりだった…けど今Aの傍には俺よりも相応しい人がいるらしい」

もりにぃは優しい手つきで頭を撫でてくれる。

なんだが、懐かしい気分になった。

『ごめんね、もりにぃ。私のせいで振り回しちゃって』

いいんだ、という彼の顔はあの写真のようなやわらかい笑顔だった。

***→←***



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (3 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
15人がお気に入り
設定タグ:桜蘭高校ホスト部 , 常陸院馨   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Lion | 作成日時:2024年2月23日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。