ハニー先輩の妹は病弱でした (ページ30)

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婚約者ページ30

馨side

結局、ズル休みするまでもなく熱が出てしまい学校へ行ったのは3日後になった。

これが知恵熱とでもいうのだろうか。

いや、正しくはストレス性高体温症なんだけどさ。

こんなにも長く1人で休んだのは初めてだったので少しだけ教室に入ると新鮮さがあった。

新鮮？というか違和感？

その違和感はAが原因だった。

ハ「馨久しぶりだね、Aはまだ休みか」

馨「え、Aも休んでたの？」

光「そーいや言ってなかったか。あのパーティーからずっと熱出してるらしいぞ」

ハ「ハニー先輩はよくあることだからって言ってたけどここまで長いと少し心配だよね」

体調が悪くなりやすいAなのでよく休んだり早退することはあったが、ここまで長いのは初めてだ。

ハ「部活のときハニー先輩にAの様子聞いてみる？」

馨「うん、そうしよっか」

遅れた分の授業を取り戻さなきゃいけないのに僕の頭の中はAのことでいっぱいだった。

「「ハニー先輩いるー？？」」

鏡「ハニー先輩なら今日は部活来ないぞ」

ハ「え、もしかしてハニー先輩も体調崩したんですか？」

ﾓﾘ「いや、光邦はAの看病しに早めに帰った」

馨「え！？まだそんな熱あるの！？」

あぁ、と頷くモリ先輩を見て何故か今3日前の出来事を思い出す。

そういえばAの婚約者はモリ先輩……になるのか。

いや今はAの容態の方が心配だ。

ﾓﾘ「俺も顔出しに来ただけで光邦の家に行かないとだから休む」

すまん、と去ろうとするモリ先輩に僕は「待って」と声をかけた。