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お菓子断ち2日目。
噂によればみつにぃが色んな作戦に出ているらしい。
そんな私はというと鏡夜先輩に許可を貰って部活をお休みした。
そしてそのまま帰らずに中等部へ足を運ぶ。
『チーカちゃん!』
チカ「遅いよ」
へへ、ここ初めて来たから少し迷っちゃった、と話しながらさらに移動した先は調理室だった。
チカ「てゆーか、本当に2人だけでチョコケーキなんか作れるの?」
そう。今日の私たちの目的はチョコ作りです。
『私に任せてよ!家でどのくらい本を読み漁ったと思ってるの?』
基本家ではベッドで過ごしてるので暇つぶしと言えば本である。
確かにそうだけどさ、とぶつくさ言いながらもエプロンの準備万端なチカちゃんに笑みがこぼれる。
『さて、みつにぃへのプレゼント!頑張るぞー、おー!』
チカ「……おー」
お菓子断ち3日目。
光「…誰か話しかけろよ…」
馨「素でダークモードが拝めるとは思わなかったネ」
バレンタイン自粛から3日経ち、みつにぃの我慢の限界が訪れていた。
「「あっお菓子の棚に!!」」
鏡「安心しろ、中は空だ」
みつにぃは棚からクマのぬいぐるみを取り出し床に思い切り叩きつけた。
環「ああッ俺のくまちゃんが!!!」
あれ環先輩のなのね……。
苦笑いしてるとみつにぃはそのままコテンと倒れた。
『みつにぃ!』
環「ハ…ハニー先輩…?」
2人でみつにぃの近くにいくと、
ガブゥ!!!/
『きゃっ!』
環「ギャー!!」
みつにぃは環先輩の腕に噛み付いた。
モリ「……光邦」
『もりにぃ、今は危な――』
モリ「人や物にあたるな、見苦しい」
普段温厚な彼が発した言葉とは思えないほど強い声でびっくりする。
ハニ「崇の……ばかあっ」
すると、そのままみつにぃは一本背負いをきめた。
ハニ「ちょっとくらいいーじゃん!
ケチんぼ!石頭!ハゲ!」
ハニ「崇なんか……っ
崇なんか大っキライ!!」
そんな言葉を残して逃げるかのようにみつにぃは外へ出ていった。
『みつにぃ!』
そんなみつにぃが心配になって私は追いかけた。
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作者名:Lion | 作成日時:2024年2月23日 0時