ハニー先輩の妹は病弱でした (ページ21)

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バレンタイン・デイページ21

〜〜バレンタイン・デイ〜〜
それは世紀の乙女の祭典。

屈指の富豪の桜蘭令嬢もやはり乙女。
意中の殿方への贈り物はと話題に花を咲かせます。

しかしここにもう1人、
誰よりその日を待ち望む人物がおりました。

「ハニーくん♡今年はどんなチョコレートを御所望かしら？」

「ムース？ボンボン？リボンは何色がお好み？」

ﾊﾆ「んとねー、どれでも幸せ♡
　チョコもみんなも大好きだもんっ♡」

キャー！と歓声が聞こえる兄を見て今年も始まったかぁ、と思う。

まぁそんな私も甘いものは好きなので密かに楽しみにしております。

なんてったって！バレンタインを貰えるのは男の人だけではありません！

友チョコが存在する限り！私もチョコをもらえる！

家で専用のパティシエが作ったものももちろん美味しいですよ。

けど！可愛い女の子から手作りのチョコを貰うシチュエーションにとても憧れてるのです！

早速ハルヒに友チョコ交換の約束を取り付けなければ……。

『ハル――』

ハ「あ。そうか用意しなきゃ。実の父にひとつ」

ピシッと音がした方には環先輩が影を落として椅子に座っていた。

それと同時に私にもヒビが入る。

『ハ、ハルヒ……』

ハ「あれ、A干からびそうだけどどうしたの？」

『友……チョコ……は……』

ハ「あー、友チョコか。A貰ってくれるの？」

ハルヒから貰えるならなんだっていーんだよー！と首を縦にぶんぶんと振る。

ハ「ははっ。僕ので良ければあげるよ」

『ほ、ほんと…！？』

うん、と可愛く頷くハルヒを思い切り抱きしめる。

そのまま踊りだしそうな程にテンションが上がっていた。