ハニー先輩の妹は病弱でした

双子の喧嘩 ページ12

「「もう絶交だから！！！！」」

『ふ、2人とも〜落ち着いてよぉ』

部活が始まって早々、どうしてこんなことになってるかというと……。

時は遡って1時間前――




　



こんにちは。
今日も今日とてホスト部のマネージャーとして働いてます、Aです。

やる仕事も段々と慣れてきてお客様達が嬉しそうな笑顔で帰っていくのを見るととても清々しいです。

中でも1番目立ってるのはやっぱり…。

馨「もう！光ってば今朝僕のこと起こしてくれなかったんだよ！」

光「だってあまりにも馨の寝顔が可愛かったからさ…」

馨「ひ、光……毎日寝顔は見てるでしょ……」

光「馨の可愛い寝顔は毎日でも見たいよ」

光…！馨…！と2人だけ世界観に入ってるあの双子は見ていてとても感心してしまう。

私もみつにぃやチカちゃんの事は大好きだけどあそこまではいかないかなぁ。

そんなことを考えていると、こちらの視線に気づいたのか2人がこちらを振り向いた。

「「A〜、ちょっとこっちおいでよ」」

私？……急にどうしたんだろう。

『2人とも何か？』

「「どっちが光くんでしょーかゲーム！」」

『へ？』

気が抜けたような変な声を出してしまうと周りのお客様達は、いつものが始まったわ、とワクワクした目でこちらを見てくる。

『え、えっと……どっちが光くんか当てればいいの？』

「「うん、そうだヨ」」

ここではお決まりのゲームなんですよ、とお隣のお客様が教えてくださった。

『ん〜、右が光くんで左が馨くん……でしょうか？』

「「……正解」」
　
馨「どうしてそう思うの？」

光「当てずっぽうとかじゃないよね？」

少し怪しむように私のことを見つめてくる2人。
　
『当てずっぽうなんかじゃないよ！
　ただ初めて出来たお友達だから……』

「「A……」」

『あ！後、馨くんの方が若干良い匂い……かな』

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