私は文豪です二 (ページ30)

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三十四話ページ30

泉「お願いです！もう失いたくないです！」

『大丈夫だから…』

泉「全然です！」

『お願い！鏡花ぁ…一人にして…』

泉「駄目です！そんな事したらまたあんな事に
なってしまいます！」

『鏡花！お願い…』

泉「風華ぁ…！お願いです…出てきて
下さい…お願いです…私は兄弟子ではなく
恋人として来たんです…一人きりの恋人として…一人になったら…誰が慰めるのですか…」

なんで鏡花が泣くの…

『なんで鏡花が泣くの？…鏡花は何も
悪くないでしょ？…』

悪いのは私でしょ？

泉「風華がいないと…駄目なんです…
僕は風華が…好きなんです…」

『私だって好きだよ…ずっとずっと前から』

泉「出ましょう？…それでまた笑顔を見せて下さい…風華の優しい所も笑顔も全部好きなんです…！また図書館行きましょう？楽しかったですよ！」

不意に開けたくなる自分がいた

手がドアノブに手を伸ばす

ガチャ

泉「よかった！(ギュッ」

『私…ごめんね…』

泉「いいえ謝る必要は無いのです
ただ笑顔をこちらに見せて…」

『やっぱり鏡花が好き…』