検索窓
今日:17 hit、昨日:13 hit、合計:27,171 hit

09 ページ10




体育の後、片付けがあったため授業終了時間が押してしまった
 
そして次は昼休みだ

そのせいか、下駄箱の前の廊下には売店に向かう生徒が既にちらほらといた



ふと廊下の奥の方に目を遣ると、見慣れた少し茶髪の女生徒が

友達と談笑しながらこちらに歩いてくるのが目に入る



「あ、あれ沢北のとこのマネじゃね?やっぱ美人だよな」

「隣の人も結構可愛いし、類は友を呼ぶってやつか」

「いいな〜沢北。
Aさんに俺のこと紹介してよ」


こいついつの間に名前まで知ってんのか

まぁ…先輩の知名度からすると殆どのやつが知っているんだろうけど


「うっせ、無理だっつーの」


だが気軽にその名前を呼んでいることに対し、謎の苛つきが芽生える



「てか相手にされねえだろ」

「話せるだけでもモチベ上がるからいいんだよ!な?」


が、しかし、中々引き下がろうとしない

加えて、こいつに便乗して他の奴まで懇願してくる始末



『お、沢北』

そんな中、タイミング悪く話題の人物が俺の名前を呼ぶ

こっちの状況を知るはずもない先輩は、いつもと変わらぬ様子でこちらに近寄ってきた

 
『さっきシュート決めとったね、沢北はバスケ以外ポンコツかと思っとったけんびっくりした』

そう笑いながら言う先輩

それを聞いて、これって博多弁ってやつじゃん、と
後ろの奴らが勝手に盛り上がっている


ポンコツは余計だっての、そうは思いつつも
先輩に長居されると面倒くさいことになるのでここはグッと堪える
 

「そっすね」

俺は早く話を切り上げるために、当たり障りのない返答した


『あれ、いつも以上に冷たい反応で先輩傷付くよ』

どうした?と言いたげな顔で俺の顔を見つめてくる

それは身長差によって、図らずとも上目遣いのような形になっていて



…かわ「可愛い」

男なら誰もがそう思うであろう姿であった


俺越しにそれを見ていた奴が、俺にギリ聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声でそう呟いた


「…ッ」

俺は自分の気持ちを見透かされたような気分になり、一気に顔に熱が集中する
 

------

今後も文字数の関係で切りの悪い部分で次のページへ進むことも多々あると思いますが、ご了承下さい。

10→←08



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (34 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
84人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

葉ノ子(プロフ) - 那実さん» 私も大好物です。まだまだ過去編は掘り下げて行きますのでよろしくお願いします! (2023年3月3日 23時) (レス) id: cc75193184 (このIDを非表示/違反報告)
那実 - こういう過去に何かを抱えてる系の話ってやっぱり好きだわ… (2023年3月2日 0時) (レス) @page16 id: 36bff0e057 (このIDを非表示/違反報告)
葉ノ子(プロフ) - mimiさん» 私も同じ沢北推しに出会えて嬉しいです!ありがとうございます。 (2023年3月1日 19時) (レス) @page14 id: cc75193184 (このIDを非表示/違反報告)
mimi - 沢北推しなのでこの作品を見つけられて嬉しいです!更新頑張って下さい! (2023年3月1日 17時) (レス) @page5 id: efe32caa82 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:葉ノ子 | 作成日時:2023年3月1日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。