△111話 ページ21
織田くんはあの時、徳川くんが言った言葉を言った
《俺が進む表の道を邪魔するゴミは全て処分する!ただ、それだけのこと。今までも…そして、これからもな》
「ヤツは、ああして生きてきたのだな。ずっと一人で……」
「…家康君が今までしてきたことは決して許されることではありません
でも…もしかしたら家康君も孤独だったのかもしれません」
『寄り添ってあげることができれば…徳川くんも変われるのかな』
「そうだな。いつかヤツとも…分かり合える日がくると良いのだが…」
「必ず、分かり合えます」
『うん。だから今は焦らず…頑張っていこう?』
「…貴様らはいつも前を向いている」
「私も考えます。私自身がどうお役に立てるか」
『私だって、どうやったらみんなの為に力になれるのか、模索してるよ』
「考えずともよい」
「え?」
「そのままでよい」
「いえ、そういうわけには…」
織田くんは上…空を見つめていた
何があるのだろうかと、私たちも空を見つめる
「…雲はいつも、のろのろと動く」
「それでも進んでいます。周りの雲と繋がって…少しずつ大きくなる。信長君ならきっとそんな大将なれると私は思います」
「では、のろのろといくとするかぁ」
「いえ!あの、ちょっと!多少は、多少は急いでくださいね!」
「分かっておる、案ずるな。多少は急ぐ」
「お願いしますよ。もう…では。Aちゃんもまた明日」
『…いい言葉だね。雲はのろのろと…時に風に吹かれて速くなる…気分屋だよね。織田くんみたいだ』
「俺が雲?」
『うん…でも、私の雲は消えかけかなぁ』
「どうしてだ?」
『崖の先端に立たされてるような気分なの。いつ落ちるかも分からない。軽い衝動で今にも…』
「A、これ食うか?」
『…干し柿?』
「あぁ、元気を出せ。貴様は笑ってる方がいい」
『…はは、ありがとう』
「では、俺もここら辺で」
『ありがとう、織田くん…また明日』
「あぁ」
そう言って織田くんも帰っていった
黒百合はあれ以降音沙汰はない…つまり、いつ襲ってくるか分からないのだ。それに……
『──あっ…また痛くなってきた』
考えるのは今はやめだ。とにかく目の前のことに集中しなければならない。黒百合のこと…徳川くんのこと、特進みんなのこと…きばらんと!
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a-ya(プロフ) - 私はこの作品が大好きです!もう更新されないのでしょうか…🥺 (10月15日 19時) (レス) @page26 id: 672b289667 (このIDを非表示/違反報告)
オタくん(プロフ) - なんか懐かしく感じます!更新待ってます!! (8月7日 14時) (レス) @page26 id: 487a14ebf8 (このIDを非表示/違反報告)
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