中原と太宰と時々私 ツヴァイ！！【文豪ストレイドッグス】【学パロ】

腐男子と同士 ページ48

篠崎さんが、頬に手を当て大絶叫した。

雨の音ばかりが教室中に響き渡り、篠崎さんが叫び終えると、教室は雨の音以外なにもなくなった。




まさか、篠崎さんが。

この篠崎さんが、腐女子だったなんて。




突然の出来事過ぎて俺の思考回路はショート寸前だった。うさぎたんﾍﾟﾛﾝﾇ。


これ、どうすればいいんだ。

「俺も腐っている」と告げるべきなのだろうか。


いや、でも俺は男だ。腐男子という存在を篠崎さんは受け入れないかもしれない。最悪受け入れないで気持ち悪がるかもしれない。



どうしよう。

とんでもないところに潜んでいた。



まさか、好いた女の子が、同士だったなんて。

大好きだった女の子が、腐女子だったなんて。




「篠崎、さん」
「お願い！！この事他の人には黙ってて！！」


…そりゃ知られたくないよな、こんな正体。

でも待ってください。俺にも言いたいことがあるんです。


ああでも嫌われたらどうしよう。
男が腐っているというのを受け入れてくれなかったらどうしよう。



「あ、あの、」
「お願い！！お願いだからこの事は他言しないで！！！」

「篠崎さん、」
「お願いだから！！！」


ヤバイ篠崎さんめっちゃ焦ってる。とんでもなく焦ってる。

そりゃそうだよね。自分で言うのもあれだけど、こんな学年上位の成績おさめてるガリ勉野郎にバレて、何言われるかわかんないよね。


聞いてください篠崎さん、違います。他言なんてしませんから。

「篠崎さん、」


「そうだよ！！そう私は腐女子なの！！秘密にしてたけど腐ってんの！！ぶっちゃけかなり腐ってるの！！中原くんがドン引きするぐらいホ
モとか好きなんよね！？！？」


いやしねえよ！！！！
俺も腐ってんだから！！！！！！

頼むよ篠崎さん俺の話聞いてよ！！！！

「これ他の人に知られたら人生詰むんじゃねぇかってぐらいホ モ好きなの！！」



俺もだよ！！！





「本当にマジで！！！だから忘れてください！！！なんならもう二度と中原くんとは口きかないんで！！！中原くんの人生の妨げにならないように生きていきますんで！！！！！！」



え、ちょ、ちょっと待って


「それじゃぁまた明日！！！っていうかもう絡まないからさようなら！！！」

篠崎さんは紙袋を抱えて弾かれるように俺の側から離れた。


これを逃したら、

明日から絶対篠崎さんに避けられる。

もう二度と話せないかも知れない。

ちょっと待って。



お願いだかちょっと待って。

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