死にたがりの歌い手さん。

さんじゅう ページ32

今日は配信をしている。


「わこ〜〜〜いらっしゃいー」



適当な話をしながら適当な時間をリスナーさんと過ごす。









はぁ、しにたい。




え、？なにがあったか？？




なんにもないよ。


なんにもないけどしにたくなることってない？





ただ苦しい。ただ寂しい。ただ痛い。




呼吸が苦しい。




「ﾊｧｯ……っ、ｹﾎｹﾎｯ……ﾊｧ…ﾊｧ……ﾊｧｯ……」




コメント欄は荒れる。




あーあ、やっちゃったな。ごめんねみんな、




段々手がしびれて来る。意識が朦朧とする。





「ま……ふ、、、」






そう言い残して、僕は意識を飛ばした。









次に目覚めた時はリビングだった。



「……やっちゃったなぁ、、、」




ま「おきた？辛くない？スポーツドリンク飲んでね」




「うん、ごめんねまふ、心配かけたよね」



ま「そりゃ心配するよ……今日は切ってなかったみたいだけど……それでもすごい心配した」




「……よかった。」





ま「え？」






「いや、こっちの話。」









僕は昔、心配すらされなかったから。

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