本物の私【黒尾鉄郎】part4

本物１８７ ページ49

貴方Side




もう、光は見たくない。




私は、闇に居るべき人間だ。




貴方「皆、本当にごめん。」




キル「いいのよ。それだけあの子たちが好きってことでしょ？」




好き？




好きだけど…だけど。




貴方「別に、好きじゃない。」




キル「あら、そう？」




素直にはなれない。




一緒に居たいと思うよ。




一緒に居たら楽しいもん。




だけど、駄目だ。




一緒に居たいなんて、本来は思ってはいけない。




貴方「はぁ、最悪。」




やめたくないのに。




キル「ねぇ、死神ちゃん。」




貴方「ん？」




キル「日本に帰ったらどうかしら。」




貴方「は、なんで！？」




キル「貴方直々に黒尾くん達を守ってあげるべきよ。」




貴方「なんで俺が！大体、ボスが何とかしてくれるだろう！」




キル「ボスの命令を聞かない奴もいるって事は、貴方も十分わかっているはずよ。」




貴方「ッ！？」




分かってる。




でも、私が戻っていいはずがない。




私は、ここにとどまるべきだ。




クラ「おそらく、夜に静かにバレー部を殺しに来ることはない。」




レッド「来るとしたら、人質にとるか、昼に正面から堂々とだな。」




キル「貴方が守ってあげなくちゃ！せめて、音駒の子達だけでも。」




音駒が私が守るとして




梟谷、烏野、伊達高、白鳥沢、青葉城西はどうする？




私が育てた殺し屋を守らせに行かせるか？




…それだ。




私が育てた殺し屋。




『音波』たちを、【光の世界】に行かせるチャンスじゃないか？




そうだ。




そうしよう。




あの子たちは、ここに居るべきではない。

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