番外編・生徒会【長政】 ページ10
先程、Aちゃんが訪れた生徒会室…本編では話にならなかった中での騒動を、番外編として紹介。
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長政視点
明日の部活動や委員会の予算会議の為に、今年度前期予算案を生徒会全員で計算し、何処まで出せるかの書類を作り、私が確認する…という作業を初めて1時間。
折角、六時限目の授業を特別に無しにして貰った分 間に合わせようと必死な他の役員の姿に、そろそろ休憩を入れようかと考える。
ートントンー
「はーい。おや?可愛らしいお客さんだね」
ちょうど、出入口付近の机で作業していた元就先生が対応して暮れていると、通りかかった清正が驚いた声でAの名を叫ぶ。
「(Aからの差し入れか!清正も妹の顔を見れて嬉しそうだな!)と、大丈夫か?!」
清正がAを呼んで少し時間が経ってから三成や、吉継たちが作業していた机から書類や電卓が落ちる音がする。
書類ケースを避けて確認すると、Aの所へ行こうとする吉継と三成を必死で止める、左近と蘭丸の姿が見える。
「(妹不足か…最近は帰りも遅く、共に帰れる機会も減っていた様だしな…)三成、吉継。少し休憩にして、Aからの差し入れを頂こう」
「あ、ちょうど良かったね。取り敢えず、書類を片付けてからにしようか」
結局、Aには会いに行けないと落ち込んでいたがAからの差し入れという言葉に2人はテキパキと片付けを始める。
「やー、助かりましたよ会長」
「お二人共、A殿の事となると私では止めるのが厳しくなりますからね…」
どうやら相当キツかったみたいだ……
Aからの差し入れは私と元就先生に和菓子4つセット。左近には三色団子と蜜団子、蘭丸にはロールケーキ。清正、三成、吉継には桜餅と柏餅だった。ちゃんとやーいお茶付きだ!←
「Aは本当にいい子だな!」
「そりゃ、俺たちの妹ですからね。あげませんよ?」
「と、取りませんよ!!」
私が左近、蘭丸とAについて話していると何やら三成たちの方からシャッター音が聞こえてくる。
「勿体ない……!!」
「馬鹿め、Aもこんな事をする為に金を使うなど……クッ、尊い」
「…帰ったらAを食べてもいい流れだな」
「可愛い事をしてくれるね。それと、吉継。その考えはいけないよ」
どうやらAが大きめのクッキー3枚に、それぞれ清正たちへのメッセージを書いていたみたいだ。
本当にAはいい子だな!
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