【戦国無双】私の家族【現パロ】【逆ハー】 (ページ39)

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11月･参拾三【ねね･半兵衛】ページ39

ねね視点
「ん〜…風邪、だね」
『ふにゅー…』

軽快な音で測り終わりを告げた体温計を見れば、38.0。目の前に体温が上がり、息苦しそうにして布団にくるまって額に冷えピタを貼ってるA。

「今日は1日安静。明日、少し楽になったら病院に行こうね。今日は私もあの人も居ないし、誾千代には連絡したけど…お手伝いに来れるか分からないみたいだから…」
『だい、じょうぶ。大人しく、寝て、るから』

今日は大事な会社の会議に出席しないといけない日。それに平日だから学生の子達には任せれないし、有給の取れるかわからない成人組は確認中。お手伝いの皆は今日は用事で夕方から。誾千代や信之にも連絡したけど…

「飲み物置いとくね。早く帰るから、何かあったら誰でもいいから電話してね？すぐに掛かるようには設定してるからね」
『う、ん…』

たどたどしく返事をして眠った娘を心配しながらも、部屋を出る。何も無いといいけど…

半兵衛視点
朝から様子が少しおかしかったAが風邪だとわかり、皆の日程を把握してた俺と官兵衛殿ですぐに有給の確認の電話を会社にする。

日頃の働きもあるからとすんなりと許可を出され、出掛ける間際の秀吉様たちに伝えておねね様からお粥のレシピを受け取る。

学生組の子達は皆、心配して学校行かないとか言い出したりしてたけど…(特に吉継)それはAが嫌うことだからと説得させ、見送る。

官兵衛殿はお粥の材料や予備の風邪薬、スポーツドリンク等を買いに出かけたためAの部屋に行き椅子に座って、Aの流す汗を優しく拭く。

息苦しそうに何度か咳をする姿に不安になるが、こういう時こそ落ち着くべきとAの頭を優しく撫でる。

『お、にい、ちゃ…』
「近くにいるよ。ちゃんと、傍に…」

薄らと目を開けてこちらに手を伸ばすAに答えるように、Aの手を握って優しく声を掛ける。そのうち官兵衛殿も帰ってきて、途中で会ったという宗茂さんと信之さんの助っ人2人に家事をお願いし、Aを官兵衛殿に任せてお粥の準備をする。

多分、皆がAをこうも心配するのは吉継よりも体調を崩しやすい、Aが末で唯一の女の子、そして前世の記憶があるからだと思う。

まぁ、皆が皆覚えてるかって言われたらそうじゃないけど。Aの前世なんて今よりもキリッとして、ほわほわなんてあんましてなかったしね。

Aだけは守らなきゃ…