夏休み･弐拾二【�訐藺紂� ページ27
�訐藺綮訶�
ねね殿に誘われ、豊臣院の年行事の一つである海水浴に参加する。
先程まで海で遊んでいたAが私の隣に座り目の前で焼かれる人参をまだかまだかと待っていた。
「A、そう見ていてもすぐには焼けないぞ？ほら、焼き鳥が焼けた」
「なっ！宗茂、それもまだ半生だ！焼けているのはこっちだ」
「ん？そうだったか」
野菜ばかりのAを心配して宗茂が食べやすい焼き鳥を渡そうとするが、まだ半生の物だったため急いで焼けたのを渡す。
「ほら、ねね殿の作った特製ダレの焼き鳥だぞ」
『ﾊﾑｯ…ﾓｸﾞﾓｸﾞ…(お肉は苦手だけど、義母さんの料理は美味しい)』
宗茂がAに焼き鳥を食わせているのを見ていると、まるで餌付けされている小動物にも見えてくる。撫でたい…と言うか、触覚が動いていないか？
『�訐藺紊靴磴鵝⊂討�鳥おいひぃ！』
「わかっている。だから、ちゃんと食べてから話して…」
「たひかに、ねね殿の味付けはぜっひんだな」
「宗茂!!」
Aに注意すると、宗茂も同じことをして困る…そのやりとりを幾度か続け、焼けた人参をAを膝に乗せて食べさせる。宗茂は島津と呑んでくると、席を離れた。
「ありゃ、宗茂の旦那は？」
「くのいちか、今は島津と共に居るはずだ」
通りかかったくのいちが宗茂が座っていた席へ座り、大人しく人参を食べていたAの頬をつつきだす。
「何だかAとお2人を見てると、子持ちの家族に見えてましたよ〜？お似合いですなぁ〜」
「なっ///」
む、宗茂と似合とは…確かに、2人とも気があったからこうして夫婦としている訳だが…子持ちなんて、そんなこと…いや待て、ねね殿に頼んでAを立花の子として受け入れれば…
「…雷神さん、何か悪〜いこと考えてません？」
「なに、この先のことを考えていただけだ。私はねね殿の所へ行ってくる。Aの事、任せたぞ」
思い立ったが吉日。早速、Aをくのいちに任せたねね殿の元へ直談判しに行く。
※勿論、全力拒否のおねね様でした※
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