夏休み･弐拾一【元親】 ページ26
元親視点
弟妹たちが夏休みに入り、毎年恒例の海水浴へ来ていた。今回は近所に住む島津と立花、何かと支援をしてもらっている上杉、手伝いの前田たちと真田夫婦も加えての大所帯。
朝方に出発し、午前中には毎年利用している人の少ない遊泳地に到着し、水着に着替えたあと弟妹たちや子供たちは昼まで1度、海水浴を楽しみその間に俺たち兄姉がテントやBBQの準備をする。
Aの水着を新調したと小少将が言っていたので、気になっていたが…義母上に抗う反骨の魂だけは持ち合わせていないからな。
「ふぅ…こんな暑いのに元気ね、あの子たち」
「若いからその分、元気が有り余ってるんじゃないかな？」
「家では皆で娯楽をするのも少ないからな」
共にテントを組み立てていた小少将、半兵衛、官兵衛の話と波の音と共に聞こえる弟妹たちの楽しそうな声をBGMに準備を進める。
組み立て終われば、保護者組と手伝い組に遊んでこいと言われ海へ向かう。まぁ、小少将(日焼けする)と官兵衛(そんな歳じゃない)は断り手伝いをやっているが…
「あっ、A！水着似合ってるね」
「流石、女性陣が力を出しただけある」
『あっ、半兵衛兄！元親兄！』
浮き輪に捕まり、正則、幸村、豊久の競争を見ていたAに近づき水着を見る。去年まではワンピースタイプ、スクール水着のAだったが今年は透けた半袖の水色の上着に、胸元だけの黒と青の月の柄の上、水色と白の短いスカートと黒のショートパンツタイプの水着。
1件、背伸びしたようにも見えるが普段からは見えない大人っぽさ、年相応の色気がありなかなか美味そ…大人の女性に見える。
『小少将姉とお母さんが言い合ってたけど、くのいち姉と甲斐姉のに賛成して決まったの！』
「結構迷ったのよ？」
「肌が出過ぎても駄目ですし、かと言って隠しすぎても可愛くないですからね〜」
Aの水着について話していると、聞きつけた甲斐姫たちも話に混ざり、それから俺がAの乗る浮き輪を押しながら泳ぎ、半兵衛たちと談笑しながらゆっくり過ごす。
昼になると、�訐藺紊離好圈璽�ーボイスにより皆でテントに戻る。
既に焼肉が始まっており、先に酒を煽りながら肉を焼いていた義父上や勝家に座るよう言われ、置いてあったタオルで適度に水分を拭き取っておく。
Aを拭こうとも思ったが、赤面した清正に先を越されていた。
※水着はchronicle衣装参照※
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