7月･拾参 ページ16
夢主視点
「これより、無双学園･文化祭の幕開け…ぞ」
「皆さん怪我のないよう、これまでの成果を発揮できるように頑張ってくださいね」
放送で流れた校長先生と教頭先生の挨拶で待ちに待った文化祭が始まる。この後、30分後には一般客も来て盛り上がり始めるだろう。
「では、皆さん。文化祭の成功を祈り…頑張りましょう！」
「『おー！』」
私達も委員長の隆景くんの一声で持ち場に着いたり、宣伝用の看板を背負ったりする。ちなみに私は直政くん、隆景くん、早川ちゃんと一緒に戦国カフェリーダー。
北条先生も見てくれるし、午後までは仕事をして午後からはステージパフォーマンスまでの自由時間！お兄ちゃん達と廻るから楽しみ〜
『いらっしゃいませ！1番テーブルへどうぞ』
「ふむ…」
「ガラシャは午後からでしたか…Aさん、似合っていますよ」
最初のお客様は校長先生と教頭先生。教頭先生はガラシャちゃんを見に来たみたいだけど、午後組だから現在は留守。(衣装は着物に腰巻きエプロン)
『お品書きを見てご注文が決まり次第、声をお掛けください』
お冷を出して覚えていた台詞を言い、一礼してから待機場所に戻って注文表とペンを再確認する。
「大丈夫か？まさかお2人が来るとは…ちゃんと確認が出来ていなかった…ダメだ、ダメすぎる…」
『校長先生も教頭先生も優しいから、普通に居れば平気だよ！ほら、直政くんもお仕事お仕事！』
凹んでいる直政くんを訪れた先輩たちの方へと背中を押し、丁度よく呼ばれた先生たちの元へと行く。
「抹茶と乱世ねりきりを頼む…ぞ」
「私は抹茶と双剣最中をお願いします」
『畏まりました。最中の方は粒あん、こし餡どちらがよろしいでしょうか？』
出す物の中にはこうやって好みを聞いて用意するものもあって、忘れないように注文表のボードに小さくメモっておく。
注文を聞き終えたら、教室の四分一を厨房にしている空間に行き厨房係の子達に注文を伝え、出されたものをお盆に乗せて運ぶ。
『お待たせしました。抹茶、乱世ねりきり、双剣最中になります』
「ほぉ…」
「これは見事。手作りとは…」
早川ちゃんと1部の家庭科女子が頑張ったお陰で、先生たちにも評価が高い和菓子を提供することができ、2人とも教室をでる間際に声をかけてくれる。
「大儀である…ぞ。この信長をもっと楽しませてみせよ」
「皆さん立派でしたね。Aさんも素敵な接客でしたよ」
嬉しすぎて飛び跳ねそう…!!
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
