【テニプリ】記憶の鎖 (ページ20)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:7,097 hit

十九話ページ20

A｢におーにおー。あのね__｣

まるで、小さな女の子のような無邪気な笑顔を見せながら、仁王くんの服を引っ張るAさん

見た目が大人っぽいからか、違和感が凄い

これが、ギャップというものでしょうか

それにしても、

仁王｢はは。そうなんか｣

久しぶりに、こんな幸せそうに笑う仁王くんを見た気がしますね

しかし……記憶とは恐ろしいものですね

今のAさんは見た目を除けるととても中学3年生とは思えない

まるで、小学生

恐らく、記憶喪失による障害だと思うのですが

今のAさんには悪いですが、やはり元のAさんに戻ってほしい、ですね

A｢やぎゅー｣

柳生｢はい。なんでしょうか｣

私は、Aさんの前に跪きAさんを見上げる形になった

丸井｢ひゅーさっすが紳士。紳士的ぃ｣

ジャ｢絵になるな｣

仁王｢む、俺だってそれくらいできるナリ｣

幸村｢あはは、嫉妬かな?｣

A｢におーに聞いたんだけど、やぎゅーってにおーになれるの?｣

イリュージョンのことでしょうか

柳生｢なれるというか、近い形になることはできますよ｣

A｢じゃあさ、じゃあさ!私にもなれる!?｣

柳生｢え｣

仁王｢えっ｣

丸井｢あっはははははっ!!｣

ジャ｢ついに女装か｣

嫌すぎませんかね

柳生｢仁王くんならできるのではないでしょうか｣

仁王｢ちょっ｣

A｢できるの!?におー｣

キラキラしたAさんの瞳に見つめられ、仁王くんはうーんと悩んだあと

仁王｢期待はせんどきんしゃい。流石に女は初めてじゃなからのぉ｣

と、言うと仁王くんは部室を出ていった

そして、数分後

ガチャリと部室のドアが開き_

1人の黒髪の女性が入ってきた

服は男子制服だが

丸井｢すっげぇ…｣

その女性は、サラリと髪をたなびかせると

A(仁王)｢立海大附属中学校1年。美野A。女だからって手を抜いたら、痛い目みるよ｣

とニヤりとわらった