十話 ページ11
仁王「言いに行くのはいいんじゃが、こんな顔じゃまたみんなに気を遣わせる」
柄にもなく、泣きじゃくってしまった
だから、目の周りが真っ赤
柳生「うーむ。今冷やせば大丈夫だとは思うのですが」
そう柳生が言った、その時
??「これを使うといい」
仁王「うおっ」
ずいっと、目の前に柳が現れた。
柳生「柳くん。ありがとうございます」
俺と反して、あまり驚いた様子のない柳生
柳生「さ、これで冷やしてください。頬と目を」
仁王「い、いや、それはええんじゃが、なんで驚かんのじゃ!?見られとったんやぞ?」
柳生「知っていましたし」
うっわ、まじかこいつ
柳「安心しろ。今のことは誰にも言わない」
そういう問題じゃ……
俺は、なんか納得がいかないまま氷嚢を赤くなる部位に当てた
柳「もし、目が赤いことを指摘されたら、柳生に泣かされたと言えばいい」
柳生「えっ」
とても参謀が言うセリフとは思えんのじゃが
柳「冗談だ。俺のデータ通りだと、目の腫れが部室に戻るまでにわからない程度に消える確率は、85%。そもそも腫れない確率は、92%だ」
お、おう
仁王「ま、参謀を信じて戻るとするかの」
柳生「いいませんよんね?」
仁王「さぁの。プリッ」
柳生「仁王くん!いえ、柳くん!そもそも貴方が」
柳「さ、戻るぞ、仁王。冷やしたままだったら歩きにくいだろう。俺が体を支えてやろう」
仁王「助かるぜよ」
柳生「ちょっと!無視ですか!?」
仁王「あーなんか、騒ぎよる奴がおるのお」
柳生「さっきまでの素直な仁王くんはどこに」
仁王「さぁの。まぁいっとき出てこんじゃろて」
もう、大丈夫
弱い自分はもういない
Aが、生きいて俺を恨んでいたとしても、もう迷わない。
俺はずっとAを思い続ける
それにまだ、生きていると決まったわけじゃない
実際死んでいるのなら、御守りの謎を解き。俺は前へと進まなければならない
柳「…背負い過ぎるな。お前には仲間がいる」
仁王「分かっちょるよ」
柳「ふ、ならいい」
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作者名:けさし☆ | 作成日時:2021年4月2日 16時