その手を掴んでⅡ (ページ21)

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陸拾捌ページ21

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ケンチンと二人残った私は

することも無いからエマとマイキーの背中を見ながら

ひたすらケンチンに話し掛ける

『ねー、年明けたらさ花火しようよ～』

ﾄﾞﾗｹﾝ「なんでこんな時期な花火なんだよ、夏だろ普通」

『そーいうの、こてーがいねんって言うんだよ？
若いうちからそんなんじゃいくない！』

ﾄﾞﾗｹﾝ「何言ってんだよ、中身何歳入んってんだ」

一切こっちを見ずに面倒くさそうに携帯をポチポチと弄ってる

ケンチンの横脇腹を狙って蹴りを入れる

ﾄﾞﾗｹﾝ「痛ぇな！何すんだ！」

『だぁってぇ、ケンチン全然こっち見ないんだモーン
私の話興味なしって感じ～ムカつく～』

ﾄﾞﾗｹﾝ「Aこそ俺が返事したって興味ないだろ」

『それはそう』

ﾄﾞﾗｹﾝ「殴るぞ」

『私病人だからパース』

なんてふざけてちょっかい出しまくってるから

そろそろガチギレするわコレとか思ってたら

玄関の方から誰かが入ってくる音が聞こえてきて

直ぐにリビングの扉が開かれる

『あ、お邪魔してまーす』

ﾄﾞﾗｹﾝ「うっす、邪魔してます」

お爺「おぉ、来ったんかん？オマエさんは....」

『Aだよ、久しぶりだねお爺ちゃん』

お爺「Aじゃと、見んうちに大きくなったのぅ
ちと身長たかなっとるわ」

会う度にこれ言われるけど

悪い気はしないし

そうかそうかと先程のマイキーの様に嬉しそつに頭を撫でてくれるから

黙っていよう。

ﾏｲｷｰ「お帰りー」

エマ「あ、お爺ちゃんお帰り～
ちょうどご飯出来たから食べよ」

お爺「オウ！ほれオマエらもあっち座れ」

はーいと返事しながらダイニングに行き

並べられたご飯の前に順番に座っていく

マイキーが私の隣ででケンちんがエマ隣を座り、お爺ちゃんは誕生日席に

皆揃って頂きますと挨拶を忘れず手を合わせた。

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