夜を愛す少女【鬼滅の刃】

私ノ年齢 ページ9

すみちゃん、きよちゃん、なほちゃんが私の裸を頑張って隠してくれた。う〜ん、嬉しいけど手遅れな予感。炭治郎顔真っ赤だしね。とりあえず着物を手繰り寄せておく。そしていそいそと上だけでも着ておく。

上を羽織り終え、袴に手を伸ばしたところで炭治郎が我に返った。そして手をわたわたと動かしながら早口で捲し立てた。


「す、すまないA！廊下を歩いていたらAの匂いがしたから…ッたくさん怪我をしてたし心配で…ッ！最後に会った時も裁判の時だったし…いきなり開けてしまってすまない！！」

「落ち着け炭治郎話が纏まってないぞ。まぁ、うん。いろいろ説明しないといけないこともあったし会えてよかった。ちょっと待ってて着替える」


さっさと袴を履いて整える。う〜ん、首元とか腕に巻かれてる包帯が痛々しいな…全然痛くないわけではないけど、見た目ほどひどくもない。

…から、そんな悲しそうな顔しなくていいぞ炭治郎。


「大丈夫だよ、見た目ほど酷くない」

「でも…Aは」

「女の子だから？体に傷が残ることを恐れてたら鬼殺隊なんかできないって」


納得が行かないような…いや、どちからというと拗ねてるような表情を浮かべる炭治郎。…え？どうしたの？可愛いね？

思わずよしよしと頭を撫でると、炭治郎は顔を真っ赤に染めた。けど、手を退かされたり叩き落としたりしないところは優しい。…あれ？普通か？獪岳に叩き落とされた印象が強くてそう思ってたわ。


「…俺が、あの時意地でもAを一人にしなければ…そんな怪我しないで済んだかもしれないのに…」

「え〜やだ〜炭治郎が可愛い〜！」

「ふっ…男に使う言葉じゃないぞ、可愛いは」


最初の気の抜けた笑い声も可愛すぎでは？もう私炭治郎の可愛さにでれっでれよ？

そして、確かに男に使う言葉ではないだろう。だが、


「年下に使う言葉ではあるよね？」

「…え、年下？」

「え？うん、年下」


炭治郎がきょとんとした表情で私を見る。え？私何か変なこと言った？後ろの伊之助からも驚いている気配を感じる。ん〜？

首をかしげると、炭治郎が恐る恐ると言った形で私に問いかけた。


「その…女性に年齢を聞くのは失礼だと知っているが…えっと…Aはいくつなんだ？」

「炭治郎…珠世さんには勢いで聞いてたくせに…」


いや、あそこでどれだけ失礼か分かったのかな？ってか、言ってなかったっけ？


「18だよ」


私以外の全員から、驚きの悲鳴が上がった。…え、そんなに？

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