無限列車 ページ27
結局私が向かった先に鬼は出ず、情報は全くのデタラメだったことが証明された。まぁ、完全にデタラメだってわかるまで調べてたからあれから3日経ってるんだけどね。それから少しだけ休暇を挟んで、今日杏寿郎さんと合流する。
…つまり今日が、無限列車だ。
「…お待たせしました、杏寿郎さん」
「気にするな!俺も来たばかりだ!!」
…デートの待ち合わせかな?と、頭をよぎった私はきっと悪くない、うん。
街で待ち合わせ、列車乗り場へと向かう。切符は私が購入し、杏寿郎さんはお弁当を買っておいてくれたのだが…
「杏寿郎さん、どんだけ買ったんですか」
「む?Aには5つ買ったが、足りなかったか!?」
「足りますね十分すぎるくらいです」
寧ろ2つあれば十分だよ食べようと思えば食べられるけど。まぁ買ってくれたし残すのは悪いから食べよう。ってか杏寿郎さん、お弁当計16個見えるんですけど杏寿郎さんは11個食べるんですか、凄いな。
少し呆気にとられ苦笑し、そのまま列車に乗り込んだ。二人向かい合いながら席に座りお弁当に手を伸ばす。蓋をパカッと開けると、美味しそうな焼肉弁当。ってか凄く高そうなんだけど…
「…杏寿郎さん、これ一ついくらですか?」
「どうだったか!一番美味そうなものを頼んだぞ!!」
「絶対一番高いもの選びましたよね自分の分払いますよ」
一番高い弁当を16個も買うとか財布の紐緩すぎか…!?杏寿郎さんいつか可愛がってる後輩とかに色々買ってあげて破産しそうだよね…!?いや、破産しない位にはお金あるか…
結局、杏寿郎さんに「気にするな!惚れてる相手から金は貰わん!」と言われ赤面することになった。ド直球に言うなぁ!!もう!!いまはもう目の前で弁当がつがつ食べながら「うまい!うまい!」って言ってるけどさ!!
心身共に疲弊しながらお弁当に手を付ける。お肉を一つ口に入れもぐもぐと咀嚼していると、ふわりと甘辛い味が広がった。
「美味しい…!」
「うまいだろう!」
「美味しいです!」
次へ次へとお箸をお弁当に伸ばしもぐもぐと食べ続ける。目の前で「うまい!うまい!」と言い続ける杏寿郎さんに続き私も「美味しい!美味しい!」と言い続ける。
うまい!美味しい!うまい!美味しい!うまい!
「おいし――」
「あの…すみません」
ぴたっと動きが止まる私と、目の前でうまい!うまい!を続ける杏寿郎さん。そろりと視線を横にずらすと…困った顔をしている炭治郎がいた。
…あいやー
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なぎ(プロフ) - 更新楽しみに待ってます…‼ (2022年8月14日 15時) (レス) @page42 id: c7ded9271f (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 更新待ってます…応援しています!頑張ってください!! (2022年5月25日 23時) (レス) @page42 id: ef64ea2517 (このIDを非表示/違反報告)
しらこのり - 更新ずっと待ってます 再開して欲しい… (2022年1月15日 11時) (レス) id: 573692b408 (このIDを非表示/違反報告)
人類のようなナニカ - コメント失礼します。この作品本当に大好きで、読み進めるのが楽しくて楽しくて仕方がないです!応援しています!!!!更新頑張って下さい! (2022年1月7日 19時) (レス) @page42 id: 60efa73c00 (このIDを非表示/違反報告)
栞乃(プロフ) - 投稿楽しみにしてます! (2021年12月31日 18時) (レス) id: 8c5f3cdf03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏 | 作成日時:2019年8月20日 14時