夜を愛す少女【鬼滅の刃】

コレデモ柱 ページ24

と、いうことで

機能回復訓練を行う場所に来ました。まずは追いかけっこ。審判…というか、始まりの合図と終わりの合図はすみちゃん達がやってくれることになった。


「手加減はしないからね！」

「…よろしくお願いします！」


訓練モードだからなのか敬語を使う炭治郎。うん、そう言う切り替えは大事だよ。

すみちゃんから開始の合図が降ろされ、私たちは揃って床を蹴った。炭治郎の手を左へ、右へ。跳んで、たまにしゃがんで避ける。身軽さは、伊之助といい勝負だと思うんだ私。ひらりひらりと避けつづけ、約20分後。炭治郎が私を掴もうと突っ込んできた勢いのまま、床にべしゃりと倒れた。まぁ、私が避けたからなんだけどね。


「終わりです！！」


炭治郎の限界を見切って終了の合図を出すすみちゃん。うーん、蝶屋敷の人たちみんな優秀…凄いね。

私は炭治郎に歩み寄り、床に倒れたままぜはぜはと荒い呼吸を繰り返す炭治郎に手を差し伸べ、にっこりと笑みを浮かべた。


「お疲れ様、炭治郎。なかなか良い動きだったよ」

「っはぁ…まだまだAの足元にも及ばないよ」

「それは当然！私だって柱なんだから、そう簡単に追いつかせたりはしないよ！」


私の手を掴んだ炭治郎を引っ張り、まだふらつく体を支える。ん〜、全集中の呼吸をつづけたままの追いかけっこだもんね…慣れないと辛いね…


「…炭治郎、反射訓練は少し休憩してからにしよっか」

「あぁ、そうしよう。続けては無理だ…」


少し整ってきたものの足が疲労で震え喉からひゅーひゅーと苦しそうな音が聞える。限界まで頑張ってたもんね…そりゃすぐは無理だ…

私は持ってきておいた水の入った水筒を炭治郎に手渡し、口を開いた。


「じゃぁ、20分休憩。その後反射訓練を行います」


反射訓練も、私の得意分野だけどね。

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