幸セナ二日間 ページ18
鍛錬して、師匠からダメな所を指摘してもらい直して。ご飯を食べて師匠と話して寝る。そんな幸せな二日間はすぐ過ぎてしまい、もう屋敷に戻らなくてはいけない日になった。また、しばらく帰ってこれない。
しゅんっと落ち込んでいると、師匠が声をかけてくれた。
「A、俺はいつでもここにいる。辛くなったら帰ってきなさい。いつでも迎えてやる」
「…ッ師匠!」
一日目と同じように師匠に抱き着く。師匠も一日目のように背に手をまわしてくれた。あぁ…戻りたくない…でも鬼を滅さないと…。師匠のお腹に顔を埋めてぐりぐりと押し付ける。ふうぅぅと大きく息をついてから顔を上げた。
「それでは…私は戻ります。そして、絶対ここに帰ってきます」
「あぁ…行って来いA。私はいつまでもここで待っている」
師匠の言葉に大きく頷き、背を向ける。其の儘私は駆けだした。歩いてたらすぐ踵を返して師匠に抱き着く自信しかないんだもん…ヤダずっとあそこにいたい…師匠と平和な暮らしをしたい…
…でも、私は鬼殺隊。自分の平和ではなく、一般市民の平和を守るのが私の仕事。その仕事のせいで、自分の命が尽きようとも…私はずっとここで戦い続ける。
走り続け、行きの半分くらいの時間で屋敷に着いた。ごそごそと袴を脱ぎいつもの隊服に着替える。…うん、このしっくりくる感じ凄いわ…この隊服を着すぎなんだよね。鬼殺隊だから仕方ない。
まだ仕事が入ってないのでいそいそと蝶屋敷に向かった。勿論目的は…
廊下を歩き、目的の人物たちが寝ている部屋に着く。
「炭治郎、善逸、伊之助!久しぶり!」
「A!二日ぶりか!久しぶりだな!!」
「Aちゃん!俺頑張ってるよ!毎日頑張ってるの!褒めて!ご褒美ちょうだい!!」
「雌柱!!俺と戦え!!」
「伊之助に元気が戻ってとても嬉しいけど雌柱はやめない?あと安静にしてなさい」
伊之助の発言には私が説教し、善逸の言葉は炭治郎が黙殺していた。まぁ…頑張るって言っても薬飲むだけだもんね?ご褒美上げるほどのことはしてないもんね…?
…うん、ご褒美は無しかな。私は善逸の方を見てニッコリと笑みを浮かべた。
「しのぶの薬はなかなかきついからね…でも!それも全部善逸の為なんだから耐える!以上!!」
ショックを受ける善逸も可愛いけどそれでもご褒美は無しです!!
4278人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なぎ(プロフ) - 更新楽しみに待ってます…‼ (2022年8月14日 15時) (レス) @page42 id: c7ded9271f (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 更新待ってます…応援しています!頑張ってください!! (2022年5月25日 23時) (レス) @page42 id: ef64ea2517 (このIDを非表示/違反報告)
しらこのり - 更新ずっと待ってます 再開して欲しい… (2022年1月15日 11時) (レス) id: 573692b408 (このIDを非表示/違反報告)
人類のようなナニカ - コメント失礼します。この作品本当に大好きで、読み進めるのが楽しくて楽しくて仕方がないです!応援しています!!!!更新頑張って下さい! (2022年1月7日 19時) (レス) @page42 id: 60efa73c00 (このIDを非表示/違反報告)
栞乃(プロフ) - 投稿楽しみにしてます! (2021年12月31日 18時) (レス) id: 8c5f3cdf03 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:杏 | 作成日時:2019年8月20日 14時