鎹烏ト鎹雀 ページ42
炭治郎が善逸くんを引き剥がしてとりあえず南南東に向かう。善逸くんは涙をボロボロ流しながら炭治郎のおにぎりを食べている。
「…善逸の気持ちもわかるが、雀を困らせたらダメだ」
その言葉にきょとんとする善逸くん。うん、急だよね。
「…えっ、困ってた雀?なんでわかるんだ?」
「いや、善逸がずっとそんなふうで仕事に行きたがらないし女の子にすぐちょっかい出す上にイビキもうるさくて困ってるって…言ってるぞ?」
雀が「そうだよ!」というようにチュンっと鳴く。うーん、炭治郎の雀の言葉分かるの本当にすごいと思うわ。山育ち関係ある?もしかして伊之助もわかる感じ?
いやー、それにしても…
「ボロクソに言われてますなぁ…」
「いや、そんなことないからね!?勘違いしないでねAちゃん!!えっ、言ってんの!?鳥の言葉がわかるのかよ!?」
「うん」
「嘘だろ!?俺を騙そうとしてるだろ!」
「炭治郎は人を騙したりしないよ!!」
「圧倒的信頼!?炭治郎この野郎!!」
「カァァ!!駆ケ足!!駆ケ足!!炭治郎、善逸、A!!走レ!!共ニ迎エ次ノ場所マデ!!」
「ギャ―――ッカラスが喋ってる!!」
…なにこれ。善逸くんがメンバーに加わった瞬間この騒がしさ…凄いね。好きだよこの感じ…。ただちょっと話し進まないしそろそろ行こうか仕事場所。
いまだにワーギャー騒いでいる善逸くんを炭治郎と一緒に引っ張りながら駆け足で向う。なんかね、鬼がいる場所へ向かうっていう恐怖による「ギャーッ」と私(女の子)に手を掴まれていることによる黄色い悲鳴の「キャーッ」が織り交ぜられててくっそうるさかった。うん、善逸くんはこうでなきゃね。
暫く走り、山の中で見つけた大きな屋敷。…うん、中から嫌な気配するわ。元下弦がいるのも関係してるのかな?
「血の匂いがするな…。でもこの匂いはーー」
「えっ?何か匂いする?」
「ちょっと今まで嗅いだ事がないーー」
「それより何か音しないか?あとやっぱり俺たち共同で仕事するのかな?」
「音?」
「いや炭治郎、ここまで連続で遮られたら怒っていいと思うよ?」
私の言葉に炭治郎は苦笑を浮かべながら「気にしてないよ」と言った。心広すぎるだろ聖母タンジロ―め!!好き!!
ふと、炭治郎が茂みの方へと目を移した。私もそちらを見ると、幼い子供が二人。あ、この子達が正一君とてる子ちゃんか。この兄妹可愛くて好きなんだよね…とか言ってる場合じゃないか。
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エリカ - はぅー!!!!!!!時間的に間に合わないけど、杏寿郎さんといちゃラブしてほちぃ!!!!!!!!!!!!!! (2020年4月23日 17時) (レス) id: f0480ad40d (このIDを非表示/違反報告)
りん - うーん…結婚できるの姫島さんかむいむいかな〜? (2020年4月22日 22時) (レス) id: 4a20aa403e (このIDを非表示/違反報告)
愛心 - 富岡さんの富はこの冨ですよ (2020年4月18日 15時) (レス) id: b59d3295d5 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 「弦弥」じゃなくて「玄弥」ですね(番外編の求婚会議) (2020年1月4日 22時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
ネームネーム - 1の方でもそうだったんですが、冨岡さんが富岡さんになってます。(上のちょんっていうやつがあるかないか) (2019年12月20日 16時) (レス) id: a0201b5f31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏 | 作成日時:2019年7月15日 1時