皆に愛されし少女【鬼滅の刃】

番外編　ピノ様リクエスト ページ34

本日蝶屋敷、お菓子を大量に購入し遊びに来ました。…のに、


「なんでこういう日に限って誰もいないの〜！！」


カナエさんはカナヲちゃんを連れて何処かに遊びに行き、アオイちゃんは手当てするための道具が無くなってきたため補充するために買い物に。

くそぅ！なんて日だ！！


「あらAさん？私だけじゃ不満ですか？」

「そんなわけないじゃんしのぶだけでもいてくれて嬉しい！お菓子食べよう！！」


お菓子が入った包みを複数取出し机に置いていく。今しのぶと向かい合って座ってます。しのぶも暇じゃないだろうに、私の我儘に付き合って一緒にいてくれてる。

はぁ〜カナエさん、あなたの妹本当に天使だよ…。天使今目の前で笑顔浮かべたままドン引きしてるけど。


「…いったいどれだけ買ったんですか？」

「え、えへ。皆と分け合おうと思ってたから…」


和菓子、洋菓子、氷菓子とたくさんある。和菓子にもあんことか団子とか色々あるから…。

しのぶはそんな私に呆れたようにため息を吐きながらもお茶を淹れてくれる。あぁ〜しのぶが天使なんじゃ〜


「5人で食べるにしても多いと思いますが？」

「和菓子はともかく洋菓子とか物によっては日持ちするから！また後日みんなで食べて！」

「…Aさんが貰っている給与、大半が蝶屋敷への貢物で消えてる気がしますね。洋菓子なんて高いでしょう？なのにこんなに…」

「私がやりたくてやってるんだからいいんだよ〜。それに、蝶屋敷の皆に鬼殺隊は支えられてるんだから」


鬼から受けた怪我を、この蝶屋敷で癒す。藤の花の家紋の家でも癒せるけど、機能回復訓練とかはここでしかできないからね。物凄い助かる。

お菓子を広げ、どれから食べようかときょろきょろ見渡す。しのぶは口元に手を当て同じように悩みながら、そろりと手を伸ばした。


「…これは？」

「あ、それチョコレートっていう洋菓子。…ん？チョコレートって高いのもあるけどもう普通に買えるよね？食べたことない？」

「いえ、興味はあったのですが買う機会が無かったので…」

「そうなの？じゃ、これが初めてなわけだ！食べて食べて！！」


一口大のチョコレートをつまみ、一つ口に運ぶしのぶ。もくもくと黙って口を動かし、少ししてぱぁっと表情が明るくなった。

…あれ？可愛さで私を殺.そうとしてる？

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