鬼舞辻ノ呪.イ ページ30
「十二鬼月のお嬢さん、貴女は鬼舞辻の正体をご存知ですか?」
「…っ何を言う貴様!!逃れ者めが!」
あー、このシーン漫画でもトラウマだったんだけど…現実で見たらどれ程グ ロいんだろう。覚悟決めとこう。
「あの鬼はただの臆病者です。いつも何かに怯えている」
「やめろ!!貴様…ッやめろ!!」
朱紗丸がどんどんと取り乱していく。余程怖いんだろうな、鬼舞辻が。
珠世さんはそんな朱紗丸を気にせず話しを続ける。
「鬼が群れることができない理由を知っていますか?鬼が共食いする理由。鬼たちが束になって自分を襲ってくるのを防ぐためです。そのように操作されているのです、貴女方は」
「黙れ―――っ!!黙れ黙れ!!あの方はそんな小物ではない!!」
いや実際結構な小物だろうけどな?自分から動かないもんな?…まぁ、それなりに実力のある臆病者って感じか。
この光景を静かに眺めながらぼんやりと考える。
「あの方の能力は凄まじいのじゃ!誰よりも強い!!っ―――鬼舞辻様は!!」
あいつの名前を、口にした。
朱紗丸が絶望したような表情で口元を抑える。あいつがいない場所で、あいつの名前を口にした。
「その名を口にしましたね。呪 いが発動する…。可哀想ですが…さようなら」
珠世さんが静かに言い放った。この言葉が、朱紗丸にとってどれほど恐ろしい言葉か…
朱紗丸が叫びながら走り出し、空に向かって手を伸ばす。その表情は先ほどとは打って変わって、絶望に染まり涙を流していた。そして、懺悔するように言葉を続ける。
「お許しください、お許しください!!どうか…ッどうか!!許して!!」
朱紗丸が呻きながら蹲る。その直後…バキッという音と共に朱紗丸の腹と口から太い鬼の腕が出てきた。それだけで大分えぐいのに、その腕が朱紗丸の頭を掴みグシャッと握りつぶした。つい、炭治郎の腕を掴む手に力が籠る。
すると、視界が急に暗くなった。音がいまだに聞こえるということは、気絶はしてないな。ということは…
「炭治郎…?」
「A、無理して見なくていいんだ。…怖いんだろう?」
「…だから、私は鬼殺隊員なんだから…」
「鬼殺隊員だから恐れてはいけないなんてことはない。匂いで分かるんだ、怖いんだろう?」
炭治郎の言葉を聞いて口をつぐむ。そりゃそうだ、こんな殺 され方見たことないんだから。鬼殺隊員歴8年だけど、ここまでグ ロい死 に方見たことないんだもんよ。怖いよそりゃ…。
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エリカ - はぅー!!!!!!!時間的に間に合わないけど、杏寿郎さんといちゃラブしてほちぃ!!!!!!!!!!!!!! (2020年4月23日 17時) (レス) id: f0480ad40d (このIDを非表示/違反報告)
りん - うーん…結婚できるの姫島さんかむいむいかな〜? (2020年4月22日 22時) (レス) id: 4a20aa403e (このIDを非表示/違反報告)
愛心 - 富岡さんの富はこの冨ですよ (2020年4月18日 15時) (レス) id: b59d3295d5 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 「弦弥」じゃなくて「玄弥」ですね(番外編の求婚会議) (2020年1月4日 22時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
ネームネーム - 1の方でもそうだったんですが、冨岡さんが富岡さんになってます。(上のちょんっていうやつがあるかないか) (2019年12月20日 16時) (レス) id: a0201b5f31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏 | 作成日時:2019年7月15日 1時