幸セナ少年 ページ45
暫く休んでいると、周りから「炭を売ってくれ！」という声が聞こえ始めた。ってことは…
声が聞こえた方を見ると、漫画で見るよりまだ少し幼い炭治郎の姿があった。え、何あの子天使…？天使なの…？
結構なスピードで炭は売れていき、あっという間に籠が空っぽになっていた。うーん、炭治郎が可愛がられている証拠だねェ…。
炭を売り終わったら次は町の人のお手伝いをするようでてきぱきと動いていた。いやこんなにいい子可愛がりたくもなるよな…なんでも奢ってあげたくなる…
「…少し落ち着いたかな？」
町の人のお手伝いも一区切りついたようで、炭治郎はふぅと息を吐いていた。かれこれ2時間ぐらいずっと動いてたもんな…そりゃ疲れるわ…
私の前を通り過ぎようとしたとき、そっと声をかけた。
「もし、そこの方」
「…俺ですか？」
「そうだよ、ずっと見ていたのだけれど君は優しい子ね。町の皆から愛されているのもわかるわ」
「いえ、そんな…」
初対面の人からこんなこと言われたら怖いだろうに、炭治郎は普通に照れていた。いや警戒心！もっと持って！今は助かるけど！！
私は店員さんを呼んだ。
「この子にみたらし団子と三色団子2本ずつ。あと煎茶もくださいな」
「えっ！いえ！俺そんなお金は…」
「何言ってるのさ、私が持つよ。ずっと働いていたのが見えたからね、ちょっとは休憩なさい」
ほらほらと隣を進める。炭治郎はちょっと困惑しながらも隣に座った。…うん、もし私が危険な奴なら匂いで分かるのかな？もし匂いの判断なしにここまで素直なら本当に危ないぞこの子。
私は炭治郎と少しお話をした。ってか、主に聞き出した感じだけど。私から話したらボロでそうで怖いし。炭治郎の兄弟の話や、炭焼きの話。幸せそうに語っているのを見て少し胸が痛くなった。
お互いに団子を食べ終り、話も落ち着いたころに本題を持ち出した。
「こんな私と話してくれてありがとうね。お礼と言っちゃなんだけど…」
懐からお守りを取り出す。さっきのうちに七人家族ってこと聞きだしたから怪しまれないよ大丈夫。
炭治郎はお守りを見た後、少しだけくんっと匂いを嗅いだ。
「この匂いだったんですね！」
「ん？藤の花の香りかい？」
「はい！お姉さんから良い匂いがすると思ってたんです！この御守りからしていたんですね！」
よかった、やっぱり匂い誤魔化せてた…。私はお守りを炭治郎の手に握らせ、口を開いた。
「この御守り、貰ってくれないかい？」
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (4月19日 22時) (
レス) id: 388da595fc (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 月はあるんだけど好き…こっちの方が神秘的だわ (12月1日 16時) (レス) id: 8d474f6144 (このIDを非表示/違反報告)
凪疾 - 原作で月の呼吸というのはあります。でも全く別のものとして読んでますがいい話ですね！主人公と師匠の関係が最高です (2023年4月10日 23時) (レス) id: 105e0f51c7 (このIDを非表示/違反報告)
カナヲ(眠いちゃん) - 可愛い…やっとコメントする勇気でた…可愛い…これは友情にも恋愛にもとれるから好き…可愛い (2023年1月7日 3時) (レス) @page28 id: acdc06f415 (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - あの、投稿されてからずっと後に読んだ者ですが、この物語は恋愛ルートですか？友情ルートですか？アンケート結果が分かりません。教えてください。 (2021年2月4日 20時) (レス) id: ee41c4b3a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏
| 作成日時：2019年7月4日 2時
