杏寿郎兄上？ ページ38
「な、名前…ですか？」
「うむ！ずっと気になっていたのだ。富岡も名前で呼んでいるだろう」
「それはまぁ…同期ですし」
「俺の方が年が近いぞ！」
「そうなんですよね」
義勇や錆兎の方が煉獄兄上より一つ年上という事実ね。ヤバいよね煉獄兄上が可愛くて仕方ない…そして、だからこそ死なせるわけにはいかない！！
にしても、名前呼びかぁ…うぅん…
「杏寿郎兄上？」
「…むぅ」
口角を下げて、顎に手を当てる杏寿郎兄上。…あれ？なんか不満そう？名前呼びだけど…もしかして兄さんとか？試してみる価値はある？
「じゃぁ、杏寿郎兄さん？」
「…うむぅ、悪くないが…」
もうわからん。なんなんだ？と困惑していると、急に肩をガシッと掴まれた。そして私の目の前まで顔を近づけてくる。あ、やめて、顔がいい…
既に顔の良さで昇天しかけていたが、次の言葉で一気にぶっ飛んだ。
「…そろそろ、兄という枠を超えていいのではないか？」
「ふぁっ！！？」
おそらく、私の顔は茹蛸のように真っ赤だろう。いや、だって…それって…ねぇ？
私達の会話を近くで聞いていた千寿郎くんと蜜璃ちゃんも顔を真っ赤にしている。だよね！刺激強いよね！でも私はそれを目の前で、めっちゃいい声を耳に直接吹き込まれるようにして言われてんの！心臓痛い！！
「あ、えっと…でも…」
「この5年でAは成長した。実力もそうだが、大人の女人へと成長していっている」
頬を大きな手で撫でられ、心臓が跳ねた。ちょっ、待って…異性慣れしてない上にイケメン耐性もないの…やめて…心臓口からまろび出る…！！
顔が真っ赤な私を見て、満足そうに笑みを浮かべる兄上。…いや、もう兄上とは呼べないなこれ。
「杏寿郎…さん」
「むぅ、さんは抜けないか」
「勘弁してください…そろそろ恥ずかしさで溶けますよ私…」
「溶けられては困るな！！」
はっはっは！と笑いながら真っ赤になった私を抱き締める杏寿郎さん。もう、うん。こんなにイケメンな人に兄替わりずっと頼むって無理よ。だって、異性として意識しちゃうもんよ。前の世界で推しだったのも相まってさ。
…いや、推し他にもいるけどね？兄として見れないってだけね？多分私に恋愛感情は無い…多分。誰だって杏寿郎さんみたいなイケメンにこんなこと言われたら照れるでしょ？ね？
取り敢えず呼び方は杏寿郎さんで決まり、暫くの間蜜璃ちゃんにきゃぁきゃぁ言われた。…蜜璃ちゃん可愛いから許すぅ…ッ！！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2639人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (4月19日 22時) (
レス) id: 388da595fc (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 月はあるんだけど好き…こっちの方が神秘的だわ (12月1日 16時) (レス) id: 8d474f6144 (このIDを非表示/違反報告)
凪疾 - 原作で月の呼吸というのはあります。でも全く別のものとして読んでますがいい話ですね！主人公と師匠の関係が最高です (2023年4月10日 23時) (レス) id: 105e0f51c7 (このIDを非表示/違反報告)
カナヲ(眠いちゃん) - 可愛い…やっとコメントする勇気でた…可愛い…これは友情にも恋愛にもとれるから好き…可愛い (2023年1月7日 3時) (レス) @page28 id: acdc06f415 (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - あの、投稿されてからずっと後に読んだ者ですが、この物語は恋愛ルートですか？友情ルートですか？アンケート結果が分かりません。教えてください。 (2021年2月4日 20時) (レス) id: ee41c4b3a7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：杏
| 作成日時：2019年7月4日 2時
