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準備を終えた炭治郎がまた部屋に来た。
「A」
「どうしたの?そんなに改まって」
「帰ってきたら伝えたい事があるんだ。だから待っていてくれないか?」
「……わかった。気をつけてね」
ありがとう。と炭治郎に抱きしめられた。
炭治郎と伊之助を見ていると弟を思い出す。
性格は真逆だけど、歳が同じな為どうしても弟のように接してしまう。
私はそっと炭治郎の額にキスをした。
「!?」
「頑張れるおまじない」
まだ弟が幼い時にしてあげてた事だ。
人見知りの弟はよく私から離れなかった。
お友達と遊んできな?
と言っても、首を振るばかり。
もう…しょうがないなぁ。と言って額にキスをして、
お姉ちゃんが頑張れるおまじないかけたから、お友達作っておいで!!
と同年代の子供達のところへ行かせた。
それがきっかけでよく「おまじないかけてよ!」と言われるようになった。
そんな弟も来年は高校生。
今は反抗期と思春期を迎えてあまり喋ってくれなくなった。
それもあって、炭治郎が弟のようで可愛くて仕方ない。
「きっとあなたなら出来る。さぁ、行っておいで」
私は笑顔で炭治郎を送り出した。
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作者名:ぴぴぴっぴ x他1人 | 作成日時:2019年11月8日 0時