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「Aー!早くー!」


「そんなに慌てないで!ちゃんと前を見て!」


「やっと2人で浅草来れたんだもん!」


「はぁ…しょうがないなぁもう!」


「あ!あのお店行こう!!」


「待って!人が多いからはぐれちゃう!」





必死に手を掴もうと手を伸ばす。





「待って朝姫(あさひ)!待って!!」




お願い、待って……











『A、A!』





誰かの呼ぶ声が聞こえる。




誰だろう……





「「A!/Aちゃん!」」




目を開けると炭治郎と善逸が心配そうに見ていた。




今は朝か。




陽の光で部屋が明るい。




私は声が出ないので話す事が出来ない。








(うな)されていたから起こしたんだ。おはよう!」


「寝ぼけてる顔も可愛い!!おはよう!Aちゃん!」







私は微笑み返すだけ。




「?A、喉を痛めているのか?」




首を横に振る。





「ならどうして話さないんだ?」





話せないってどうやったら伝えられるのかしら。



伝えるより見てもらった方がわかるわね。




試しに「おはよう」と声を出してみる。






「!?こ、声が…」


「Aちゃん昨夜は話せてたよね!?」


「でも今Aが口を開いた時鈴の音が…」








部屋を見渡して箱があるところに行く。







「陽の光が当たっているところでは声が出ないの」


「そ、そういう事だったのか…」


「そ、それより!Aちゃん服!服着替えよ!?」


「服?」







スカートが上がっていて太ももが丸見えだった。







「見苦しい物を見せてしまって悪かったわね」


「み、見苦しいなんて!そんな事ないよ!ちょっと嬉しいとか思っちゃったけどさ!」


「A、俺達は部屋の外にいるから、これに着替えてくれ。
この家の方が用意してくれた物だ!」


「浴衣……」








炭治郎達は外に行ってくれた。






浴衣ってどうやって着るんだっけ。

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作者名:ぴぴぴっぴ x他1人 | 作成日時:2019年11月8日 0時

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