Summer Memories. (ページ8)

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顕嵐side

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その日の休み時間。

「ううっ…」と項垂れながら、隣の席へ吸いこまれるように座り込んだ佐島。

荷物のように詰まれた教科書がその辛さを物語ってる。

顕嵐「一言言ってくれれば手伝ったのに」

「いや、いいよ、私のものだしさ」

顕嵐「でも、」

「大丈夫だから、心配しないで」

そんなこと言われると心配するのが好きな子に対する男の性ってもんじゃない？

あれ、違う？笑

ちひろ「顕嵐に手伝ってもらえば良かったのに～」

「何でそんなことを言いながらニヤニヤしてるのよ」

ちひろ「だって～ね、顕嵐？」

何で俺に話を振る。

…ってことはちひろに俺の気持ち完全にバレてるよな？

そんな素振りしたことないんだけど。

俺って分かりやすいのかな。

気持ち、誰にも話してないのに。これが幼馴染パワーってやつか？

顕嵐「…や、俺は別に」

…もっと素直になれよ。

気持ちを知っているやつがいればそう言われるだろう。

こんなんじゃ佐島には矛盾してる、さっきの言葉は嘘だった？なんて思われてしまう。

嘘じゃないよって。

ちひろに気持ちがバレたくない一心で

意地張ってるだけだよって言ってやりたい。

でもそんな勇気今の俺にはない。