友情 ページ18
顕嵐side
.
Aの好きな人なんか、嫌でも分かる。
好きな人の好きな人は分からない、
ってよく言うけどあいつは例外。
ずっとずっと近くにいたから。
いつかAにも好きなやつが出来る。
その相手は俺だ、ってずっと信じてたのに。
全然違う所からぽっと出てきたやつに
そのポジションを奪われるなんて。
なぁ、何であいつなんだよ。
誰より近くであいつの事を守ってきたつもりだった。
俺は男として見れない？
怜央「顕嵐ー、Aの好きな人知ってる？」
顕嵐「…知るかよ、本人に聞け」
廉「荒れてんな〜顕嵐」
顕嵐「あ？」
廉「ひゃー怖い」
この苛立ちはどうやったら治まる？
今更好きになってもらうなんて無理だよな。
「…あのさ、顕嵐」
顕嵐「…何だよ、」
好きになったから付き合って、
なんて言われたって信じないからな。
「…あのさ、返事もうちょっと待ってくれる？」
顕嵐「何の？」
「…あの、その、…告白のやつ」
顕嵐「ああ、いいよ」
「ごめんね、ありがとう」
ごめんね、って言うくらいなら
今、潔く振ってくれ。
そうじゃないと諦めらんないから。
いっそ、他のやつ好きになれれば楽なんだろうな。
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作者名：なつまる
| 作成日時：2018年1月16日 21時
